海苔・鰹節卸業の(株)信濃屋(所在地:さいたま市大宮区天沼町2丁目*** )は6月14日付、さいたま地裁において破産手続きの開始決定を受けました。
官報より参照。
負債総額は約9億円。
同社は海苔、鰹節、お茶の老舗の専門卸業者、わさびやガリなど寿司関連食材も扱い、都心や関東一円のすし店や和食店などを販路としていた。また贈答品や百貨店での販売のほか取扱品の直売店も有していた。しかし、デフレ経済の消費不況から飲食店の業績は悪化、それに伴い同社の売上高は減少、同業者との競争激化により採算性も低迷していた。
こうしたなか発生した今般の新コロナ事態では、販売先の飲食店が営業時間規制を受け、同社の売上高は大幅に減少するとともに、取扱品の賞味期限から在庫処分もあり、大幅な赤字が続く結果となっていた。同社はこれまでの業容拡大に伴い借入金も大きく、経営不振に陥る中、代表の矢崎博氏が今年に入り逝去、先行きの見通しも立たず、今回の事態に至った。