台風12号(仮)は現在、フィリピンの東約1200キロの太平洋上で発達中の熱帯低気圧、台風11号と同じ軌跡を辿る可能性が高くなってきている。
気象庁の台風の進路予想によると、11日15時には沖縄本島と宮古島の中間の南方海上に、12日15時には久米島の西海上に達すると見られている。
11号との違いでは、11号では宮古島から石垣島の中間あたりを東シナ海へ抜けぬけたが、12号では本島寄りを通過する予想となっている点。また12号は強い台風で11号のような猛烈な台風には発達しない見込み。
11号は石垣-宮古間を抜け、東シナ海を北上し、朝鮮半島東南端に上陸後日本海上に抜けたが、12号は久米島西方沖を通る予想からして、九州北部に上陸する可能性もある。
ただ、東アジアの気圧配置、大陸から偏西風の流れ、その反動風となる太平洋からの貿易風(中緯度から赤道に向け北東から南西に向けての気流)の実際の流れなどにより、進路は影響してくるが、今回もまた、台風が高海水温の東シナ海で暖かい湿った大気を吸い上げ勢力を増す恐れもある。
なお、米軍用のJTWCによると、台風12号は12日06時の予想では石垣島付近に至るとしている。
まだ不確定要素が大きく、台風の発達度合いや進路予想は定かではない。
さらに小笠原諸島付近にも発達中の熱帯低気圧があり、今後、台風に発達すると見られている。当熱低が11号の発生初期と似るが、まだどう動くのか、定かではない。