アイコン 【岐阜】リサイクルレンガ製造の亀井製陶が破産申請へ タイル製造から事業転換、関連会社も連鎖

Posted:[ 2026年8月28日 ]

岐阜県多治見市の亀井製陶(株)と、関連会社の(株)エコ・エンジエルズが、2026年8月26日に事業を停止し、破産申請の準備に入ったことが分かった。負債総額は2社合計で約3.3億円の見込み。

亀井製陶は多治見市笠原町に本店を置く窯業関連企業。JICAの企業情報では1956年9月に陶磁器製造業として創業し、1966年1月に法人設立された。

当初はタイル製造を主力とし、美濃焼産地を背景に事業を拡大。最盛期となる1990年には売上高10億1900万円を計上していた。

しかし、その後は地場窯業の低迷などからタイルの受注が減少。経営環境が厳しさを増すなか、2006年11月にはタイル製造から撤退し、リサイクルレンガの製造や石材販売などへ事業を転換した。

 



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同社が手がけたのは、浚渫土砂や産業廃棄物などの未利用資源を原料として活用し、焼成工程を必要としない「無焼成固化レンガ」。一般的な焼成レンガと異なり、製造時に化石燃料を使用しないことを特徴とする環境技術として事業化を進めた。

JICAの支援事業にも採択され、2015年11月から2019年8月まで、バングラデシュで「無焼成固化技術を活用したレンガ製造普及・実証事業」を実施。現地で発生する浚渫土砂などを活用したレンガ製造技術の普及可能性を検証し、公共建築物などへの試験的な利用も進めていた。

国内でも以前から環境関連事業に取り組み、無機性汚泥や石炭灰などを原料とした無焼成レンガの開発・製造にも関わっていた。

事業転換後は一時、年間売上高1億5000万円前後を維持していたものの、その後は低迷。2015年5月期以降は売上高が1億円を下回るようになり、2025年5月期には6800万円まで減少した。

一方、事業転換などに伴って行った設備投資の借入負担が残り、売上減少が続くなかで資金繰りを圧迫。収益改善の見通しが立たない状況となり、事業継続を断念した。

亀井製陶の負債は2025年5月期末時点で約2億6700万円とされるが、その後変動している可能性があり、最終的な負債総額は調査中となっている。

関連会社のエコ・エンジエルズも同じ多治見市笠原町に本店を置き、亀井製陶が製造する商品などの販売部門を担っていた。ホームセンターなどに販路を築いていたが、亀井製陶の事業停止に伴って事業継続が困難となり、同じく破産申請の準備に入った。

エコ・エンジエルズの負債は2022年5月期末時点で約6000万円。こちらも現在の負債額は変動している可能性がある。

亀井製陶は、タイル産業の縮小を受けて従来事業から撤退した後、リサイクル資源を活用した無焼成レンガへ事業の軸足を移し、JICA事業を通じて海外展開にも取り組んでいたが、売上低迷と設備投資に伴う借入負担が続き、約70年に及ぶ事業に区切りを付けることとなった。

 

 

 

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