老舗の雛人形・五月人形ブランド「原孝洲」を展開する五色(株)(東京都台東区、登記上の本店は東京都中央区)が、2026年10月7日に東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は現在調査中。
同社は明治44年(1911年)創業の人形製作事業をルーツとし、伝統的な木目込み技法による節句人形を製造販売していた。2004年9月期には売上高約5億5,000万円を計上していたが、2025年9月期は約2億5,000万円に減少。2026年1月には創業115周年の販売キャンペーンを実施していたものの、その後、経営が行き詰まった。
明治44年創業、三代にわたり受け継がれた人形製作
五色が展開する「原孝洲」は、東京・浅草橋を拠点とする節句人形の老舗ブランド。1911年に始まった人形製作の技術と伝統を継承し、ふくよかで柔らかな表情の木目込み人形を特徴としていた。
公式沿革によると、初代の人形師は1934年、上皇陛下の初節句に人形を献上したとされる。1986年には二代目が技法を引き継ぎ、1998年に「原孝洲」の雅号を使用。その後も技術の継承が進み、2018年には三代目が襲名した。
伝統的な技法を守りながら、現代の住宅事情や生活様式に合わせた人形の小型化、飾り方の提案などにも取り組んでいた。
木目込み人形を主力に、国内の専門職人と製作
主力商品は雛人形や五月人形、兜飾り、鎧飾りなど。木目込み人形は、桐材の粉を固めた素地に溝を彫り、そこへ布地を埋め込むようにして衣装を表現する伝統工芸品である。
同社は人形の胴体や頭、衣装などの製作工程を国内の専門職人と分担。五月人形の兜や鎧には鍛金、漆塗り、金箔装飾、組紐などの技術を取り入れ、工芸品としての品質を重視していた。
販売面では浅草橋の店舗や公式オンラインストアに加え、楽天市場の「五色商店」などでも商品を展開していた。
2026年1月には創業115周年を記念し、公式サイトや浅草橋店などで五月人形の割引キャンペーンを実施していた。
少子化や生活様式の変化で減収、売上高は約55%縮小
2004年9月期の売上高は約5億5,000万円を計上していたが、その後は節句人形を取り巻く需要環境の変化などを背景に減収傾向が続いた。
国内の少子化に加え、住宅事情や生活様式の変化により、従来型の大型節句人形を購入・展示する需要が変化。こうした市場環境のなか、2025年9月期の売上高は約2億5,000万円にとどまった。
2004年9月期と2025年9月期を比較すると、売上高は約3億円減少し、減少率は約54.5%となる。
事業規模の縮小が続くなか、資金繰りも限界に達し、経営の継続が困難となった。
公式通販も販売終了、10月7日に破産開始決定
2026年10月7日に東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。破産管財人には伊藤稔彦弁護士が選任されている。
「原孝洲」の公式オンラインストアには、諸般の事情により販売を終了した旨の告知が掲載されている。販売終了の具体的な日付については確認できていない。
なお、同ブランドの技術や商品、事業の今後の承継先については明らかになっていない。
五色株式会社の会社概要
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法人名 |
五色株式会社 |
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事業所在地 |
東京都台東区 |
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登記上の本店 |
東京都中央区 |
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創業 |
1911年(明治44年) |
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法人設立 |
1970年6月 |
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主要事業 |
雛人形・五月人形などの製造販売 |
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ブランド |
原孝洲 |
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2004年9月期売上高 |
約5億5,000万円 |
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2025年9月期売上高 |
約2億5,000万円 |
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破産開始決定 |
2026年10月7日(東京地裁) |
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負債総額 |
調査中 |
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法人番号 |
6010001060012 |