飲食・食品関連業倒産

アイコン 【滋賀】京岩神前殿とKYOIWAが破産申請へ 負債計約6億円、婚礼事業は2023年に譲渡


滋賀県長浜市で割烹料理や婚礼・宴会関連事業を展開してきた(株)京岩神前殿と、関係会社の(株)KYOIWAの2社が、2026年9月27日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任して自己破産申請の準備に入った。負債総額は2社合計で約6億円とみられている。

京岩神前殿は1971年創業の老舗料理会社。かつて結婚式場「グランパレー京岩」を展開し、地元企業や団体の宴会、婚礼、仕出し料理などを手がけていた。一方、KYOIWAは和食レストラン「京岩ダイニング」を運営していた。

婚礼・宴会需要の変化やコロナ禍による売上減少を受け、京岩神前殿は2023年12月に婚礼事業を譲渡して事業の縮小を進めたものの、経営の立て直しには至らなかった。

 

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1971年創業、ピーク時には売上高約8億円

京岩神前殿は1971年5月に仕出し料理業として創業し、1986年1月に法人化した。

地元の料理店として営業基盤を築いた後、結婚式や披露宴、大規模宴会などの需要を取り込み、婚礼関連事業を拡大。「グランパレー京岩」を展開し、地域の冠婚葬祭や企業・団体の会合などに対応する総合的な料理・宴会サービスを提供していた。

1994年6月期には売上高約8億1,000万円を計上した実績があり、2002年6月期にも約5億6,600万円の売上高を確保するなど、長浜市を中心に一定の事業規模を持つ地場企業として知られていた。

その後はチャペルを備えた婚礼事業の分離などを進め、本店を中心に割烹料理や仕出し、各種宴会への対応を続けていた。

婚礼・宴会市場の縮小、コロナ禍で経営悪化

一方、婚礼市場では結婚式の小規模化や宴会需要の変化が進み、従来型の大規模な婚礼・宴会施設を取り巻く事業環境が厳しさを増していた。

京岩神前殿もこうした市場環境の影響を受け、売上高は長期的に減少。さらに新型コロナウイルスの感染拡大によって婚礼や宴会の開催が制限され、飲食関連事業にも大きな打撃を受けた。

コロナ禍には営業の停止や宴会のキャンセルなどで売上高が減少し、赤字を計上。その後も業績回復が進まず、金融機関から借入金の返済猶予を受けるなど資金繰りの維持を図っていた。

コロナ関連融資の返済負担に加え、人件費や食材費などの上昇も経営を圧迫したとされ、事業継続が困難となった。

2023年12月に婚礼事業を譲渡、事業縮小も再建できず

経営再建を進めるなか、京岩神前殿は2023年12月に婚礼事業を他社へ譲渡した。

婚礼事業を切り離すことで事業規模を縮小し、料理・仕出しなどを中心とする経営体制への転換を図ったものの、赤字の解消には至らず、厳しい資金繰りが続いていた。

2026年には事業継続の見通しが立たなくなり、9月27日までに関連会社とともに事業を停止した。

なお、2023年12月の婚礼事業譲渡について、譲受会社の名称や譲渡した施設・資産の範囲、現在の事業運営主体などの詳細は確認できていない。

関連会社KYOIWA、和食レストラン「京岩ダイニング」を展開

関係会社の(株)KYOIWAは2010年11月に設立され、長浜市高月町で和食レストラン「京岩ダイニング」を運営していた。

同店は和食を中心に洋食や中華料理も取り入れたメニューを提供し、個人客の食事から団体宴会まで幅広い需要に対応していた。

店舗案内には10~60人対応のパーティールーム、最大50人対応のホール、2~24人対応の個室などが掲載されており、各種会食や宴会に利用できる施設を備えていた。

コース料理は予算に応じた複数のプランを用意し、親族の会食、企業・団体の集まりなどにも対応。婚礼・大型宴会を中心としていた京岩神前殿の事業を補完する形で、比較的利用しやすい価格帯の飲食サービスを展開してきた。

しかし、京岩神前殿の経営悪化に連動してKYOIWAも事業継続が困難となり、今回、2社そろって自己破産申請の準備に入った。

KYOIWA単体の売上高や負債額、従業員数などについては確認できていない。

京岩神前殿には事業再構築補助金749万円の交付記録

京岩神前殿については、政府の法人情報サイト「Gビズインフォ」に、令和2年度事業再構築補助金の第2回公募に関する交付記録がある。

交付額は749万2,000円で、ステータスは確定と記載されている。

同補助金は、新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業などの新分野展開や事業転換を支援する制度。京岩神前殿も事業環境の変化に対応するため、公的支援制度を活用していたことが分かる。

ただし、補助対象となった具体的な設備投資や事業内容、その後の収益への寄与については確認できていない。また、補助金の交付と今回の経営破綻との因果関係も明らかになっていない。

両施設の公式サイトは残存、現在の営業主体は未確認

結婚式場「グランパレー京岩」とレストラン「京岩ダイニング」の公式サイトは、2026年8月にそれぞれリニューアルされていた。

グランパレー京岩は8月23日にホームページのリニューアルを発表し、京岩ダイニングも8月7日にサイトの更新を告知。同店では9月から10月のイベント案内なども掲載されていた。

一方、これらの情報は今回の事業停止が判明する前に掲載されたもの。公式サイトに営業時間や予約案内が残っていることだけで、現在も各施設が通常営業していると判断することはできない。

特にグランパレー京岩の婚礼事業は2023年12月に譲渡されているため、今回の京岩神前殿の事業停止をもって、同施設全体が閉館したと断定することもできない。

2026年10月時点の各施設の営業状況、予約客への対応、現在の運営会社については確認できていない。

負債は2社合計約6億円、自己破産申請準備へ

京岩神前殿とKYOIWAは、2026年9月27日までに事業を停止し、事後処理を弁護士に一任して自己破産申請の準備に入った。

負債総額は2社合計で約6億円とみられているが、各社の内訳や債権者数については確認できていない。

また、現時点で両社が裁判所へ自己破産を申請した日付や、破産手続き開始決定を受けた事実も確認できていない。

1971年の創業から半世紀以上にわたり長浜市で料理・宴会需要を支えた老舗企業が、婚礼市場の変化、コロナ禍による需要減少、事業縮小を経て、関連会社とともに経営破綻することとなった。

関連2社の会社概要

項目 京岩神前殿 KYOIWA
法人名 株式会社京岩神前殿 株式会社KYOIWA
所在地 滋賀県長浜市 滋賀県長浜市
創業・設立 1971年5月創業、1986年1月法人化 2010年11月設立
主な事業 割烹料理、仕出し料理、宴会関連事業、旧婚礼事業 和食レストランの運営
関連施設・店舗 グランパレー京岩(婚礼事業は2023年12月譲渡) 京岩ダイニング(事業停止前の運営店舗)
過去の売上高 1994年6月期約8億1,000万円、2002年6月期約5億6,600万円 確認できず
事業停止 2026年9月27日までに停止 2026年9月27日までに停止
手続・状況 自己破産申請準備 自己破産申請準備
負債額 2社合計約6億円(内訳未確認) 2社合計約6億円(内訳未確認)
法人番号 1160001006566 5160001007949

 

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