神奈川県横浜市西区の印刷・キャラクターグッズ製作会社「株式会社KNEX(ケイネックス)」は、2026年10月21日、横浜地裁から破産手続き開始決定を受けた。
同社は旧商号をオールプリントジャパン株式会社といい、印刷通販「印刷広場」の運営などを手がけていた。その後、印刷・物流事業を基盤にキャラクターグッズやぬいぐるみの製作・販売にも事業を広げ、2025年にはVTuber向けぬいぐるみを扱う「ORIGOO」の公式バーチャルショップ開設に参画していた。
一方、現在の印刷通販「海老天印刷」やぬいぐるみ通販「ぺあぬい」は別法人の株式会社Origooが運営者として表示されており、今回破産したKNEXとは区別する必要がある。
旧オールプリントジャパン 印刷通販「印刷広場」を展開
KNEXは、印刷物の製造・販売などを手がけていた企業。旧商号はオールプリントジャパン株式会社で、2020年2月19日に現在の商号へ変更した。
印刷通販サイト「印刷広場」では、オフセット印刷による名刺やポスターなどの印刷商品を取り扱っていた。
同サイトの会社概要には運営会社として株式会社KNEX、適格請求書発行事業者登録番号として「T6011101062889」が記載されている。
事業内容としては、総合印刷業のほか、印刷物コンテンツの開発・製造・販売、事務用品の企画・製造・輸出入・販売などを掲げていた。
印刷通販を通じて企業や個人からの注文に対応する一方、印刷物の製造や物流、関連商品の企画などにも事業を広げていた。
2025年にVTuberぬいぐるみ「ORIGOO」のバーチャルショップ開設へ参画
同社は印刷・物流事業に加え、キャラクターグッズやぬいぐるみの製作・販売にも関わっていた。
2025年8月28日、ベネリックデジタルエンターテインメント株式会社は、KNEXと連携し、メタバース商業施設「そらのうえショッピングモール」に、ぬいぐるみ専門ブランド「ORIGOO」の公式バーチャルショップを開設すると発表した。
当時の発表では、KNEXについて、印刷事業と物流事業を基盤にキャラクターぬいぐるみやグッズの製作販売、マーケティングなどを展開する企業として紹介している。
バーチャルショップでは、VTuberをぬいぐるみ化したシリーズ「バちゅぬい」を第1弾として展開。過去に販売した商品の展示ギャラリーと販売案内を設けるなど、ファン向けの新たな商品紹介・交流の場を目指していた。
「ORIGOO」は、さまざまなジャンルのクリエイターとのコラボレーションや、着せ替えが可能なぬいぐるみなどを展開するブランドとして紹介されている。
VTuber関連商品の需要に対応する取り組みであり、KNEXも印刷・物流やグッズ製作で培った事業基盤を活用していた。
ただし、この発表はKNEXがバーチャルショップの開設に連携したことを示すものであり、ORIGOOブランドの商標や事業全体をKNEXが単独で保有していたことを示すものではない。
海老名ビナウォークでも「ORIGOO」の期間限定店を展開
2025年8月には、神奈川県海老名市の商業施設「海老名ビナウォーク」で、ORIGOOの期間限定ショップも展開されていた。
ベネリックデジタルエンターテインメントの発表によると、開催期間は同年8月1日から29日まで。5番館1階のキャラクターポップアップショップ内に出店し、「ぺあぬい」を中心としたぬいぐるみや専用衣装、小物などを紹介していた。
利用者が商品のサイズ感や質感を実際に確かめられる店舗として展開され、バーチャルショップ開設に先立つ取り組みとして紹介されている。
ただし、同店舗の契約主体や売上の帰属先については確認できておらず、KNEXが単独で店舗を運営していたとは断定できない。
印刷通販「海老天印刷」は別法人が運営 2026年1月に新サイトへ移行
KNEXが運営会社として掲載されていた印刷通販「印刷広場」には、新たな通販サイト「海老天印刷」への案内が掲載されている。
案内では、新規注文について海老天印刷を利用するよう呼びかけていた。
一方、海老天印刷の特定商取引法に基づく表示では、販売事業者は株式会社Origooとなっている。
株式会社Origooの法人番号は3011101084663で、今回破産手続き開始決定を受けたKNEXの法人番号6011101062889とは異なる。
海老天印刷が2025年12月23日に公表した案内によると、同月26日以降にサイト移行作業を進め、2026年1月5日から新サイトで注文受付を開始する予定としていた。
その後も同サイトには営業案内などが掲載されているが、2026年10月時点の実際の受注・発送状況については確認できていない。
また、KNEXからOrigooへの事業譲渡契約の有無や、顧客契約、設備、債務などの承継範囲についても明らかになっていない。
「ぺあぬい」の運営会社もOrigoo KNEXの破産とは区別
ぬいぐるみブランド「ぺあぬい」の公式通販サイトにも、運営会社として株式会社Origooが記載されている。
同社は海老天印刷と同じ法人番号3011101084663を持つ企業であり、現在公開されている販売者・運営者情報では、両サービスともKNEXとは別法人による事業として表示されている。
また、株式会社Origooの登記履歴では、2025年12月に東京都新宿区から文京区へ本店を移転している。この所在地は、KNEXが2026年2月まで本店を置いていた場所と一致する。
ただし、同一所在地を使用していたことだけで資本関係や事業譲渡の内容を判断することはできない。
今回の破産開始決定は株式会社KNEXに関するものであり、株式会社Origooが破産したことや、ORIGOOブランド、ぺあぬい、海老天印刷などのサービスが終了することを意味するものではない。
現在のブランド・サービス運営と過去のKNEXの事業活動は区別して捉える必要がある。
2026年2月に横浜市へ移転 同所在地のジャビスも破産
KNEXは2026年2月10日付で、東京都文京区から神奈川県横浜市西区へ本店を移転していた。
また、同じ所在地に本店を置く株式会社ジャビス(法人番号2010001185325)も、2026年10月21日に横浜地裁から破産手続き開始決定を受けている。
ジャビスの事件番号は令和8年(フ)第1397号。KNEXの同第1396号と連続しており、破産管財人や財産状況報告集会などの期日も一致している。
さらに、ジャビスも2026年2月に東京都文京区から横浜市西区へ本店を移転しており、移転前の所在地もKNEXと同一建物だった。
ただし、両社の資本関係や親子会社関係、事業上の役割分担については確認できていない。
このため、両社を関連会社と断定せず、それぞれ独立した法人の破産手続きとして扱う。
10月21日に横浜地裁が破産開始決定 負債額は未判明
株式会社KNEXは2026年10月21日、横浜地裁から破産手続き開始決定を受けた。事件番号は令和8年(フ)第1396号。
破産管財人には角田勝政弁護士が選任され、破産債権の届出期限は2026年11月24日となっている。
財産状況報告集会、一般調査、廃止意見聴取、計算報告などの期日は2027年2月17日午前10時。
現時点では負債総額、直近の売上高、事業停止日、従業員数、具体的な破綻原因については確認できていない。
また、印刷通販サイトの移行やキャラクターグッズ事業の展開が、今回の破産とどのような関係にあったのかについても明らかになっていない。
印刷・物流事業を基盤にキャラクターグッズやVTuber向け商品の分野へ展開し、2025年にはメタバース上のバーチャルショップ開設にも参画していた同社だが、その後、2026年10月に破産手続き開始決定を受けることとなった。
株式会社KNEXの会社概要
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法人名 |
株式会社KNEX(登記表記:株式会社KNEX) |
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所在地 |
神奈川県横浜市西区 |
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法人番号 |
6011101062889 |
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旧商号 |
オールプリントジャパン株式会社 |
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商号変更 |
2020年2月19日 |
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主な事業 |
印刷・物流、印刷通販、キャラクターグッズ・ぬいぐるみ製作など |
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過去の通販事業 |
印刷広場 |
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2025年の事業展開 |
ORIGOO公式バーチャルショップ開設への参画 |
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本店移転 |
2026年2月、東京都文京区から横浜市西区へ移転 |
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破産手続き開始決定 |
2026年10月21日 |
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裁判所 |
横浜地方裁判所 |
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事件番号 |
令和8年(フ)第1396号 |
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負債額 |
確認できず |