6月の産廃立入検査・パトロール519件で不適正23件を確認
愛知県は産業廃棄物の不適正処理を防止するため、毎年6月と11月に指導強化月間を設け、産業廃棄物処理業者や排出事業者への立入検査、不法投棄などのパトロールを実施している。
2026年6月の指導強化月間では、排出事業者への立入検査が71件、建設工事現場等への立入検査・パトロールが356件、産業廃棄物処理業者への立入検査が92件で、合計519件となった。
このうち23件で産業廃棄物の処理基準や委託契約、マニフェストなどに関する不適正事案を確認し、文書による行政指導を実施した。
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検査対象 |
検査等件数 |
文書指導件数 |
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排出事業者 |
71 |
5 |
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建設工事現場等 |
356 |
12 |
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産業廃棄物処理業者 |
92 |
6 |
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合計 |
519 |
23 |
※愛知県が2026年7月21日に公表した6月の実績。519件には不法投棄等のパトロールも含まれる。23件は文書による行政指導件数。
解体工事の元請業者67件を検査 2件に文書指導
6月の検査では、解体工事の元請業者に対して重点的な立入検査が行われた。
県の詳細資料によると、排出事業者として16件、建設工事現場で51件の計67件を検査。このうち建設工事現場で確認した2件に対し、文書による行政指導を行った。
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解体工事元請業者への検査 |
立入件数 |
文書指導 |
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排出事業者への立入 |
16 |
0 |
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建設工事現場への立入 |
51 |
2 |
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合計 |
67 |
2 |
県は解体工事に伴う産業廃棄物の処理状況などを確認するとともに、元請業者が負う排出事業者としての責任や、委託先の実地確認に関する条例上の規定を周知した。
なお、県全体で確認された不適正事案23件は、解体工事の元請業者だけの件数ではない。産業廃棄物処理業者やその他の排出事業者なども含む検査全体の結果となっている。
マニフェスト管理や処理基準などを指導 改善命令はゼロ
県が6月の不適正事案23件に対して行った文書指導の内訳は、指示書1件、指導票22件だった。
指示書では、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しの送付や管理状況などについて指導した。
指導票では、産業廃棄物の処理基準の遵守、委託契約書やマニフェストの交付・管理状況などについて改善を求めた。
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措置・指導区分 |
件数 |
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改善命令 |
0 |
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改善勧告 |
0 |
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指示書 |
1 |
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指導票 |
22 |
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文書指導合計 |
23 |
県の資料では、改善命令は廃棄物処理法に基づく行政処分、改善勧告、指示書、指導票は行政指導として区別している。
今回の23件は文書による行政指導であり、業務停止や許可取消などの行政処分が23件行われたことを意味するものではない。
11月は元請業者への立入検査を継続 ヘリコプターによる監視も
愛知県は10月30日の発表で、11月1日から30日までの1カ月間、産業廃棄物の適正処理に関する指導を強化すると明らかにした。
産業廃棄物処理業者と排出事業者への立入検査では、マニフェストの適正使用や処理施設の維持管理状況などを確認する。
特に解体工事の元請業者については、廃棄物の処理状況、委託先の実地確認、排出事業者としての管理責任などを重点的に指導する。
また、不法投棄や野焼きなどを防止するため、市町村と連携したパトロールも実施。地上からの確認が難しい山間部などについては、ヘリコプターを使用した「スカイパトロール」による上空監視を行う。
解体工事の元請業者には委託先の実地確認義務 記録は5年間保存
愛知県が今回の重点検査で重視しているのが、解体工事の元請業者による産業廃棄物処理の管理である。
県の「廃棄物の適正な処理の促進に関する条例」では、産業廃棄物の処理を委託する排出事業者に対し、委託先が適切な処理能力を備えているか、処理が適正に行われているかなどの確認を求めている。
県の解説によると、確認事項には、委託先の許可内容、処理施設の能力、廃棄物の保管状況、周辺環境への配慮などが含まれる。
処理委託前の確認に加え、委託後も継続的な確認が必要となる場合があり、実地確認などの結果を記録した書類は5年間保存する義務がある。
また、優良産業廃棄物処理業者などへの委託では、一定の条件で実地調査を省略できるが、処理状況の確認そのものが不要になるわけではない。
解体工事の元請業者には、廃棄物の運搬や処分を外部に委託した場合でも、排出事業者としての責任が残る。
県内の各地域機関が実施 11月の結果は12月中旬に公表予定
今回の一斉立入指導は、愛知県環境局資源循環推進課産業廃棄物適正処理推進室のほか、東三河総局、新城設楽振興事務所、尾張、海部、知多、西三河の各県民事務所が実施する。
協力機関には県内市町村のほか、愛知県産業資源循環協会、愛知県建設業協会、愛知県解体工事業協会などが含まれる。
なお、県の協力市町村一覧からは名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、豊田市が除かれている。これは今回公表された県の実施体制に関する区分であり、各市における産業廃棄物監視の実施状況を示すものではない。
県は11月の指導強化月間の結果について、12月中旬ごろに公表する予定としている。
6月の検査では519件の立入検査等で不適正事案23件が確認されており、今回の重点指導で新たにどのような不適正処理が把握されるか、今後の公表内容が注目される。
※本文中の519件、23件、元請業者67件・文書指導2件は2026年6月の実績。2026年11月の立入指導結果ではない。23件は産業廃棄物処理業者や排出事業者などを含む検査全体の文書指導件数であり、解体工事業者だけの違反件数ではない。