アイコン ニューシティコーポレーション清算

 ニューシティコーポレーション(本社:東京都港区)は5月20日までに廃業する。傘下の私募ファンドは他社に移管済みで、近く会社も清算する方針。
 同社は経営破綻したニューシティ・レジデンス投資法人のスポンサーで、不動産開発とファンド運用を手掛けてきた。デロッパーの日本新都市開発を母体として2000年に設立された。
 2004年にはニューシティ・レジデンス投資法人を上場させ、その後3年間で2000億円規模に育てたが、その後主力の賃貸マンションの流動性低下とREIT(不動産投資信託)市況の低迷により経営が悪化。2008年10月に傘下のニューシティ・レジデンス投資法人も民事再生を申請。
金融庁は、金商法第56条の2第1項の規定に基づき同社に報告等を求めたところ、同社は2009年2月末時点において債務超過に陥っており、今後の業務継続を断念し、金融商品取引業を廃止の上で、会社を清算すると表明した。なお、当社と顧客との業務は他社に移管済みであるとしている。
 この事態を受けて、金融庁は4月21日、4月22日から6月21日まで同社の全業務を停止する行政処分を出している。
 
 なお、同社は4月21日、開発事業部門を既に独立させ、新たにニューシティディベロップメント(東京都港区、代表取締役社長:村上昭氏)を4月14日に設立して業務を開始させていることを発表。ニューシティディベロップメントが最初に手がけるプロジェクトは、「カスケード神宮前」(東京都渋谷区)の分譲事業。
 しかし、清算が旨くいけばいいが、問題が生じたらニューシティディベロップメントに大きな影響が生じることになる。
※ニューシティ・レジデンス投資法人は同社の日本橋高津ビルからタイルが落下したと報告している。何もかも落っこちないようにしてもらいたい。
[ 2009年5月 7日 ]
この記事の関連記事
スポンサードリンク
スポンサードリンク