浅沼組シリーズ⑤貸し剥がしの噂の実態に迫る
連結/百万円 | 06/3期 | 07/3期 | 08/3期 | 09/3期 | 09/6月 |
売上高 | 202,381 | 230,878 | 197,182 | 181,874 | |
流動資産 | 166,452 | 156,169 | 144,956 | 126,590 | 118,453 |
(現預金 | 45,330 | 34,878 | 30,041 | 42,007 | 40,846 |
固定資産 | 39,935 | 39,667 | 28,710 | 21,247 | 21,749 |
総資産 | 206,387 | 195,836 | 173,667 | 147,838 | 140,203 |
流動負債 | 146,850 | 143,103 | 134,601 | 114,877 | 106,330 |
流動比率 | 113.3% | 109.1% | 107.7% | 110.2% | 111.4% |
同社の流動比率はまだ保たれている。売上高の減少に伴い、流動資産も減少しているが、流動資産の減少幅が大きい。しかし最大の借入金の減少は固定資産の減少にある。その対象として流動負債(借入金)が減少しているが、その減少が貸し剥がしと見られるのである。
シリーズ①で掲載の通り、同社の借入は不安定な短期借入金に依存している。その短期借入金が減少させられ、流動負債の減少となっている。
目先の現預金は、08/3期を除きキープされているが、当然決済用資金などに充当され、前期と6月の四半期に見られる通り余裕はない。
連結/百万円 | 09/3期 | 09/6月 |
現預金 | 42,007 | 40,846 |
手形+未収入金 | 47,859 | 31,162 |
計 | 89,866 | 72,008 |
支払手形 | 35,686 | 26,299 |
短期借入金 | 30,860 | 28,804 |
未払金 | 19,090 | 15,288 |
計 | 85,636 | 70,391 |
当座比率 | 104.9% | 102.3% |
上記表のように同社の資金繰りはまだキープされていると判断できるが、取引金融機関にコントロールされているともいえる。しかし、受取手形の不渡発生や完成工事未収入金の滞留局面で金融機関がどう対応するか、これまで貸し剥がしとも見て取れる取引銀行の動きに、今ところ見えてこない。