アイコン ファミリー/福岡のデベロッパー業界後編②

同社は、販売代理出身の地場デベロッパーである。顧客の囲い込みに定評があり、販売力は同業他社を寄せ付けない強さを有していた。しかし、不動産ミニバブルが始まると器を超えた開発を行い、不動産景気が下り坂に差し掛かるとその歪が完成在庫増という形で顕著に現れた。

同社の場合サブプライムローン問題による景気後退の影響と共に、分譲型老健施設の買収に動いたことも経営資源の分散を起こしてしまった。日の出の勢いでリフォーム事業を展開していたホームテックが手掛けていた別府の分譲型老健施設が、ホームテックの命取りとなった案件である。

同社は当該物件をかなり安く買ったとされるが、本業の分譲マンションも老健施設もサブプライムローン問題が深刻化するなか厳しい市場環境に陥った。それでも同社は底力を発揮して自力で分譲マンションの完成在庫を片付けてきた実績は高く評価される。
しかし一方で、同社は賃貸マンションも開発していた。エフパルクグランドマーク天神(174戸)、エフパルク天神南(40戸)、エフパルク平尾(54戸)、エフパルク西新(101戸)、エフパルク博多(117戸)、エフパルク博多駅南(48戸)、エフパルク天神北(45戸)、エフパルク高宮(66戸)という物件。当賃貸物件も全部を自社で手持ちする物件ではなく、投資用物件として売却予定であったとされる。早期に入居率を高め売却をはかり、もっと分譲マンション戦線で活躍してもらいたい会社である。
 
現在販売中の物件は、
物件名
所在
竣工
総戸
残戸
施工
備考
ファーネスト井尻
福岡市南区井尻4丁目
22/9
46
販売前
中村建設
 
ファーネストマンション春日
大分市新町
20/5
70
1
吉原建設
 
ルネッサンス21福岡西
前原市前原中央3丁目
20/3
60
26
森組
再販、インベスト開発物件
鉄輪バーデンハウス
別府市
 
 
 
 
分譲型老健施設
[ 2009年12月 9日 ]
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