アイコン 山口銀行が「北九州銀行」を設立へ・度肝抜かれた福岡の銀行

100万都市の北九州市にこれまで地場銀行がないという不思議さがあったが、山口銀行の山口フィナンシャルグループは26日、2011年度中に開店を目指し「北九州銀行」を100%出資して設立すると発表した。本店は現在の北九州支店に置き、支店を10店舗程度構える計画である。山口銀行は既に北九州市に13店舗有しており、統合させたら23店舗となり、他銀行を圧倒する。
 

北九州市には福岡ひびき信金(預金残62百億円)が銀行並みの活動をしている。しかし、信金から普通銀行への転換は考えておらず、福岡の各銀行や信金は山口銀行の今回の動きに度肝を抜かれた格好。
福岡銀行は情報を知っていたのか26日、小幡副頭取を北九州代表に任命する機構改革を発表した。
福岡銀行のふくおかフィナンシャルグループは、福岡銀行、熊本ファミリー、親和銀行、福岡中央銀行(実質)を傘下に持つが、福岡ひびき信金と広島銀行とも提携している。
福岡銀行は24店舗を北九州市に配置し、以前にも営業の特殊部隊100名を送り込み北九州地区の営業強化を図っていた。しかし、今回の山口銀行の地場銀行設立で、福銀や西日本シティの福岡市に、違和感を持つ北九州市民も多く、将来的には地元の勢力図は大きく変わる可能性が高い。 

北九州市に地場銀行がなかったのは、八幡製鉄(現、新日鐵)、住金など大手の大工場が多く北九州工業地帯を形成、そのため北九州市には旧大手都市銀行の三井銀行・住友銀行・富士銀行など出店していた。下請けも系列化され、地場銀行が設立される余地がなかったからである。
 

[ 2010年3月29日 ]
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