アイコン 上海万博/入場者数減と温家宝首相

毎日35万人以上が入場する計画の上海万博に異変が生じている。10月末まで開催の予定集客数は7000万人、毎日38万人が押し寄せないとその計算にならないが、開幕から15日間の平均が約半分で経過している。
地方機関や企業が公費で大量に入場券を購入していることに関し、国務院が問題提起、№2の温家宝首相も国務院の決定に賛同を表明した。上海市は万博主催を理由に、温首相が策定した中央の経済調整計画を拒否し続け、温首相は何回も上海市の特殊化を批評していたとされ、そうした対立の構図が入場券購入問題に波及したのではともいわれている。

そうしたことから公務員や企業関係者の上海万博への入場者数が予定より大幅に減少、総じて下回る結果になっているという。入場者数の減少に、当局も対策とばかりに公式の入場者数の発表をデジタルからアナログの報告に切り替えている有様である。
現実の会場は、現在も人気のパビリオンはごった返しの盛況ぶり、ところが入場管理体制がなっていないため、TV報道のような大混乱が続いている。こうした管理体制の不備に嫌気して一時休館するパビリオンまで発生しているという。
 
温家宝首相は、青海省玉樹(チベット)地震現地視察(地震翌日)のため、上海万博の開催式に参加しなかったことが報じられている。江沢民元国家主席も欠席しており、今だ政治を裏で操ろうとする江沢民氏に対して胡錦涛国家主席と温家宝首相は、温家宝首相欠席で江沢民元国家主席の出席を阻んだのではないかとも囁かれている。
中国は水面下でいつも権力争いが続いており、(中央宣伝部を今だ牛耳る)江沢民氏の巻き返しがあれば温家宝首相の失脚の可能性もあり、特に最近歯に衣を着せぬ温家宝首相の言動から目の離せない状況になっている。
[ 2010年5月25日 ]
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