アイコン 中国人どうしが「何も信用しない、常に警戒心」

中国国家承認の国際先駆導報(新聞)は、中国国民は全般的に「すべてを疑う、常に警戒心を持つ」という心理状態に陥っているとし、このような普遍的な強い猜疑心はすでに社会の「精神疾患」となっていると警鐘を鳴らしている。
「昔の中国人はすべてを信用していた。最高指導者に対しても、革命に対しても、資本主義が必ず崩壊し共産主義が必ず明るい未来を迎えるとの教えに対しても...。しかし、現在ではすべてを信用しなくなったようだ。地方政権の発表を信用しない、メディアの報道を信用しない、ひいては身辺の人をも信用しない」と同報道は指摘した。

この種の「信用しない」心理状況はもはや、大多数の中国人の日常生活の隅々にまで浸透しているという。
 例えば、「住」について最近、楼倒倒(倒壊しやすい建物)、楼脆脆(ポキっと折れる建物)、楼歪歪(傾いている建物)、楼薄薄(壁が極端に薄い建物)ということばをよく耳にする。
 「食」については、偽タバコ、偽酒、偽卵、偽牛乳、下水道から汲み取った廃棄油、人造脂肪、カビ米、化学薬品につけて作られたモヤシ、避妊薬で育てられた魚、洗剤入りの油で作られたふっくらした揚げパン、などが氾濫している。
 一歩家を出れば、街角で横行する「サクラ商法」(偽の客)に引きずり込まれないよう、常に身を構えていなければならない。
 病院に行けば、偽薬、無免許の偽医者、不必要な診査と医療費の水増し請求をどうしても心配してしまう。
 司法訴訟になると、裁判所は公正に裁いてくれるのかと心配になる。
 そのほか、偽公文書、偽証明書、偽宝くじ、銀行の詐欺行為、偽ニュースなどにも中国人は日常的に直面する。
 このような普遍的に存在する警戒心・猜疑心はすでに社会の「精神疾患」となっており、偽者・偽物を信じない、ひいては真実をも信じない。
「すべてを疑うという心理状態が社会全体に浸透してしまうと、中国人の幸せはどこにあるのか」と同報道は問題を提起している。
また、中国人のこの心理状態は、現在の中国社会に蔓延する「拝金主義による騙し」に由来するだけでなく、現政権以来の「反右派闘争、大躍進運動、文化大革命などを経て、多くの中国人は(身を守るために)本音を言わない、うそをつく、ということを学んだ」と報道は指摘。特に地方政府やメディアなどが、「国のため」という大義名分のもとで、嘘も正当化していると指摘している。以上。

中国国家承認の新聞社が、これほどまで書くとは、恐れ入ったものである。それほどこうした現実に執筆者は危機感を持っているのであろう。
中国は、自由主義経済の下に経済が大発展を遂げているにもかかわらず、一党独裁共産国家であり、そのギャップが同国の病巣となっている。民主革命でも起こらない限り、利権だけに生きる官僚たちに利用され、重病になるばかり、いつか爆発するようでならない。
 

[ 2011年1月24日 ]
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