アイコン 琉球銀行/本末転倒な業務改善計画書提出

行員が起こした不正について、金融庁から業務改善命令を受けた琉球銀行は、改善計画書を提出した。
不正事件とは、2010年3月11日、行員が56口に上る架空名義を使い、計約1億4800万円の融資を不正に引き出し、遊びほうけていた事件が社内チェックで判明。本店営業部勤務の行員を8日付で懲戒解雇にしている。
行員には、消費者金融から多額の借金があったほか、次々と同行から引き出した融資金を前の融資返済に充て、最終的に約9600万円が未回収。同行によると、行員は本支店の融資担当だった2003年7月から2010年1月にかけ、計56回、架空の名義を使って同行から個人向け融資を引き出していた。
 ほぼ毎回、名義を変えて融資を申請。週刊誌などから流用した顔写真を使って細工した免許証のコピーなどを提出し、融資の振込先口座も開設していた。本人確認は自分が済ませたことにして上司から決裁を受けていた。

金融庁への改善計画書によると、以上の事件を防止するため、琉球銀行は、来店を装った預金口座開設および偽造された本人確認書類による預金口座開設を防止するために、預金口座開設等の新規取引申込みを受けた場合は、受信事務担当者が窓口において申込者本人から預金申込書等を受付けるとともに、取引意思確認や本人確認等を行う事務取扱いとするとしている。

善良な市民が56口に上る偽装融資が受けられるか、1口でも偽装融資を受けることは100%無理である。それを破るのは行員と結託するしかない。行員の資質と内部牽制制度の杜撰さから生じた事件、善良な市民にも疑いを持つような改善計画書は偽善そのものである。
一度あることは二度ある。社内の内部牽制制度の問題点を洗い直し、100%運用チェックできるようなシステムにすることで、行員同氏がつるまない限り100%銀行内部から発する事件を解消すべきである。
 

[ 2010年7月 6日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
この記事を見た人は以下も見ています(沖縄県 、銀行、)
スポンサードリンク