西日本シティ銀行／公的資金残３５０億円完済へ

西日本シティ銀行同行は、公的資金の借入である優先株式3500万株を350億円で買い戻す決議をして、7月14日完済することになった。完済により同行は積極的な攻めの営業を展開でき、ライバルの福岡銀行に取られた分を取り返す動きが取れる。
当公的資金の借入は、福岡シティ銀行が西日本銀行と合併する前の2002年、経営難から公的資金を導入したものであるが、その後救済目的で西日本銀行が（実質）吸収合併したため、公的資金の借入が西日本シティ銀行に残っていたものである。

１．取得の理由
本優先株式は、「金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律」に基づき、2002年に㈱整理回収機構の公的資金を用いた株式。以来、当行は、700億円の公的資金による資本増強の恩恵を受けつつ、株主及びお客様の暖かい支援を受け、経営の健全化と財務基盤の強化を図ることができたので、公的資金の所期の目的は達成されたと判断、残っていた本優先株式350億円（元本）を取得し公的資金を完済することにしたとしている。
２．取得及び消却の内容
⑴ 取得及び消却する株式の種類第一回優先株式
⑵ 取得及び消却する株式の数35,000,000 株
⑶ 株式の取得対価の内容金銭
⑷ 1 株当たりの取得価額 1,003.4521 円（注）
⑸ 株式の取得価額の総額 35,120,823,500 円
⑹ 取得・消却予定日平成22 年7 月14 日
⑺ 株式の取得の相手方株式会社整理回収機構
（注）本優先株式1 株当たりの払込金額相当額1,000 円に、本優先株式に係る経過優先配当金相当額3.4521 円（本年4 月1 日（同日を含む。）から7 月14 日（同日を含む。）までの日数105日に優先配当金12 円を乗じた金額を365 で除して得られる額（円位未満小数第5 位まで算出し、その小数第5 位を切上げる。））を加えた額。