アイコン 中国富裕層 不動産投資の鉾先は日本?/北海道の別荘へ走る  ニトリ

中国の富裕層が、日本の不動産に投資するケースが、ここ1、2年で急増している。多くの中国人富裕層が日本を訪れ、大都市や別荘地で不動産を購入している。
なかでも、東京都内の高級マンションや北海道の別荘などが人気。福岡でもアイランドシティの超高層マンションの最上階を購入したことでも知られている。
中国人向けに不動産販売を手掛けている不動産会社(東京都豊島区)によると、投資目的で、東京23区内にある1億円前後のマンションに興味を示す上海の富裕層が最近増えているという。

これらの富裕層はすでに中国国内に複数の不動産を保有しており、リスク分散のために日本での不動産投資を望んでいる。また、日本の不動産購入ブームで一役買っているのは、08年に大ヒットした中国映画「狙った恋の落とし方(原題「非誠勿擾」)」。映画の舞台となった北海道が、その自然の美しい風景で中国人を魅了、北海道で別荘を持つことが憧れの的となっているというのである。
そこに目を付けたのが家具販売大手のニトリ、子会社で広告業のニトリパブリックが、北海道千歳市に中国人富裕層向けに別荘を建設。 別荘は、庭付きの2階建て、広さは380平米。リビングルームなどに親会社ニトリの家具やインテリアを配置、土地代を含め2800万円から3500万円で売り出している。当分譲地の完成予定は7月、内4月完成した17棟は完成前から完売しているという。ニトリの総事業費は約6億5,000万円。 
同社によると、現在も富裕層からの引き合いが多くあることから、最終的には500棟から1000棟を企画しているという。
なお、ニトリでは、「非誠勿擾」の映画国内配給権も取得している。中国の富裕層が北海道に別荘を持ち、夏は避暑に、冬はスキーに訪れるケースが当たり前になってくる可能性が高い。

 中国映画

中国人富裕層が日本の不動産に目を向けた背景には、
①中国では土地は国有財産であり70年でその「使用権」が切れること
②中国不動産バブルがいずれはじけるとの認識
③政治体制への不信感で、資産を海外に分散したいこと
④距離が近く、気軽に行き来できること(直行便多)
⑤日本の不動産価格の下落で、今は買い時との判断などが挙げられる。 
ただ、中国人にとって日本には投資移民ビザの制度がないため、日本で不動産を購入しても、いつでも来られるわけではない。一方、富裕層の一部は税金逃れのために日本の不動産に投資。その中には、政府幹部らが不正に入手した資金を海外で蓄える手段として、日本の不動産に投資している場合もあると見られている。


本年5月には、150名あまりの中国人観光客がチャーター機で済州島に入り、滞在期間中に総額1.8億人民元(約25億円)の不動産物件(58件)を購入したという。物件の坪当たりの平均価格は約6.1万元(約90万円)である。
これほどまでに投資意欲があるのならば、地価が下がった東京23区内の不動産を購入した方が、間違いないといえようが・・・。
以上、中国報道の情報を入れながら記載した。

 

[ 2010年7月20日 ]
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