アイコン ㈱ラボと㈱いのこ家の破綻について

いのこ家(株)ラボ(東京都文京区本郷3-42-5、代表:杉田早苗)と関連の(株)いのこ家(同、代表:杉田一憲)は10月29日自己破産開始決定を受けた。負債額は㈱ラボが約9億円、㈱いのこ家が約3億円見込まれている。破産管財人には山崎昌彦弁護士(電話011-231-0200)が選任されている。
 元々札幌で1981年7月起業した(株)ラボであるが、1995年に東京支店を本社地として移転(登記の本社所在地は札幌市北区北27条西6-2-12)、研究用各種検査装置や試験機器などを扱い、主な販売先は大学病院や製薬会社・生物化学研究所などであった。

前期の2010年6月期には、売上高28億円を計上していたが、先代の創業者が9月死去、その後杉田早苗氏は事業を継続するヤル気のなさを露呈、・・息子が経営する㈱いのこ家への資金流出も止められず、経営を断念して行き詰った。
一方、(株)いのこ家は1999年3月に設立。札幌すすきの、函館本町、東京・六本木、新宿でSPF豚を使用した専門料理店「いのこ家」を店舗展開していた。しかし、場所がら家賃も高く、店舗の造りも高級仕様であり多額の設備投資を行っていた。初めて開店する事業で1店舗ならばともかく、矢継ぎ早に4店舗開店するなど金銭感覚が疑われる事業となっていた。SPF豚を使用したところで、当然今日の消費不況の影響を受けていたと思われる。また同社は、北海道にいのこ豚を生産する直営畜産農場「道南アグロ」や大沼加工場(北海道茅部郡森町赤井川)を経営していると記されている・・・。

SPF (Specific Pathogen Free)とは、あらかじめ指定された病原体をもっていないという意味。豚はいろいろな病気にかかったり、病原体を保有していたりするが、そうした病気や病原体を保有しないように、家畜衛生を中心とした精度の高い管理技術により、一切薬剤投与せずに正常な腸内細菌叢の生成と順調な発育を促した豚であり、臭みがなく、軟らかくて美味しい豚とされている。
債権者は、札幌地裁に自己破産の申請書が提出されており、破産管財人の弁護士から事件番号を聞き、裁判所にて、これまでの経過や財産状況などが記された申請書を閲覧するしか状況把握はできないと思われる。
 

[ 2010年11月 2日 ]
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