アイコン 母里建設(株)の破綻について

破綻企業 :母里建設(株)
本店所在地:岡山県真庭市中396-1
 他事業所:津山支店
代 表  :母里雅浩
設 立  :昭和47年2月
 創 業 :昭和22年4月
資本金  :2,000万円
業 種  :土木建築工事
従業員  :15名
年 商  :(平成22年12月期)約8億92百万円
取引銀行 :中国(落合)、山陰合同(津山)、商工中金(岡山)、津山信金(落合)
既存の仕入先:山下木材、藤井金属工業、松建、高島屋藤井商店、岡山県北生コンクリート、中電工、YKKap、村松木工所、日立ハウステック(以上、過去取引のあった先)
既存の販売先:岡山県、真庭市、大林組、日本国土開発、大和ハウス工業、小倉組、山乗建設、酒井工務店ほか

破綻状況:6月10日事業停止、事後処理:岡田孝文弁護士(岡山市北区番町1-1-25、西田法律事務所、電話086-222-7420)に一任。

負債額 :約15億円が見込まれている。
 
 同社は昭和22年4月創業、昭和47年2月法人化された土木建築工事業者。
地元の岡山県や真庭市などの官庁や大手ゼネコン及び地元建設業者などから、土木工事や建築工事を受注して、バブル期には50億円あまりの売上高を計上していた。
しかし、国の財政破綻により官庁工事が減少の一途を辿っていることから、同社はその影響を大きく受け、平成22年12月期には約8億92百万円まで漸落した。
 利益は、平成21年12月期、12億97百万円の売上高に対し、粗利が13.67%1億77百万円、しかし、支払利息が売上高比3.08%の40百万円もあり、経常利益段階で既に▲44百万円の赤字となっていた。
同社は、売上高が大きい時の借入残が、売上高が小さくなっても大きく残り利益を圧迫、更に売上高が回復せず、落ち込み続けたことから、赤字体質となっていた。そのため資金繰りにも窮した状況が続き、支店の閉鎖や不動産売却を進めたものの限界に達していた。
同社の自己資本は7億86百万円、率にして34.9%もあったが、これは不良資産の償却をせず、表面的な自己資本と思われる(銀行は実質資本をはじき出して対応している)。資金の固定化も子会社に対する貸付金や不動産などに見られていた。
過去の焦げ付きは、シッピングセンター「アルティ」を経営していた㈱コアプランニング㈲に焦付きが約10百万円。ランドマークゴルフ倶楽部の破綻で預託金13百万円が焦げ付いている。
不況の更なる浸透により、売上高の回復も見込めず、今回の事態に至ったものである。
 

母里建設㈱の財務概要
科目
平成21年期
科目
平成21年期
流動資産
1,617,565
流動負債
1,041,740
固定資産
631,418
固定負債
421,102
 
 
自己資本
786,141
資産計
2,248,983
負債+資本
2,248,983
自己資本率:34.9%   単位:千円

 
[ 2011年6月14日 ]
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