志眞建設(株)の破綻について
志眞建設(株)
所 在:(本店)大阪市中央区南船場4-12-12
本社住所:大阪府泉南郡岬町淡輪5746-27
代 表:高山雅和
設 立:1969年(昭和44年)10月
資本金:98百万円
業 種:建築・土木工事業
取引行:りそな(本)、泉州(岬町)、商工中金(堺)、近畿大阪(佐野)、三井住友銀行
年 商:平成22年6月期売上高:90億20百万円
既存の仕入先:三谷商事、大阪鉄材商事、富士商会、新栄電気、川崎組、田中良商店、小倉産業
既存の販売先:東亜建設工業、鴻池組、NIPPO、前田建設工業、竹中道路、関西電力、鹿島道路、大成建設、国交省、大阪府など
破綻事由:2011年1月5日民事再生法の適用申請
負債額:約109億83百万円
申請代理人:折田啓弁護士(電話06-6360-6500)
監 督 員:尾崎雅俊弁護士(電話06-6209-8880)
建築・土木工事の志眞建設(株)は1月5日負債額約109億円で民事再生法の適用申請を行い、同日保全命令を受け破綻した。
同社は、大阪の泉南地区を基盤とする建築(6割)・土木(3割)の建設業者。昭和31年5月創業、1969年(昭和44年)10月設立。
営業拠点は、大阪府下のほか1985年には東京進出をはたすなど積極的に関東へ展開。大手および中堅ゼネコンの下請受注をはじめ、国交省、大阪府、都市再生機構などの官公庁工事や民間工事により、マンション、UR住宅、学校、物流倉庫などの建築工事を主体に、道路、河川、下水道やJVによるトンネルなどの土木工事も手がけ、ピークとなる1999年期(平成11年期)の売上高は約147億78百万円を計上していた。
しかし、その後は官庁工事の減少や2007年のサブプライムローン問題から民間工事も激減、2009年6月期の売上高は約101億82百万円まで落ち込んだ。
こうした取り巻く環境に対応するため、同社はリストラを進め、横浜、岸和田、茨城、堺などの営業所を閉鎖するなどしてきたが、リーマンショックや官庁工事の減少、競争激化、原材料の高騰などから低採算に陥ったままで改善されなかった。2010年期の売上高は90億20百万円まで落ち込み、しかも、工事代金の数億円の未回収問題も発生、遂に支え切れず今回の事態煮に至ってしまった。
/千円 | 売上高 | 経常利益 | 利益 |
2008/6期 | 11,854,602 | 5,978 | |
2009/6期 | 10,182,491 | 129,807 | -154,497 |
2010/6期 | 9,020,708 | 13,069 |
/千円 | 2009/6期 | 2009/6期 | |
流動資産 | 6,035,490 | 流動負債 | 6,212,849 |
固定資産 | 778,667 | 固定負債 | 75,172 |
純資産 | 526,137 | ||
資産計 | 6,814,157 | 負債+純資産 | 6,814,157 |
自己資本が少なすぎる。自己資本率は7.721%、資産に含む不良売掛金などを考慮すれば低すぎる。借入金が短期借入金に金融機関からシフトさせられており、資金の安定性に欠けていた。
未回収問題などもあり、実質自己資本率はかなり低下、そのため金融機関は同社への運転資金の新規融資をしなかったものと思われる。
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/