アイコン ファッションEC市場 2015年を予測/9,500億円市場へ 矢野研

<ファッションEC 市場とは>
矢野研究所の調査におけるファッション市場は、衣類、服飾雑貨、靴、鞄・袋物・革小物、宝飾・時計・アクセサリー、インテリア・生活雑貨・家具、陶磁器・ガラス器が含まれ、上記商品のEC における小売金額をファッションEC市場規模としている。
2015年のファッションEC市場規模は9,500億円を予測、EC化率は6%(ファッション市場全体の想定規模は:15兆80百万円)なお、2010年のファッションEC市場規模は4,652億円。

<市場拡大要因>
市場拡大要因を下記の4つの観点から挙げる。
1、ユーザー
􀂄現在、ネットを使いこなす世代(~40 歳前後)に限らず、ミドルエイジ・シニア層もネットを使いこなすようになる。ネット世代の高年齢化の進展
􀂄「クロスチャネル購買」※が当たり前となり、消費行動プロセスの中で、ユーザーは多様な接点においてECと関わりを持つようになる。
注: クロスチャネル購買とは、複数のチャネルにまたがって、購買が実現すること。例:「リアル店舗で試着した洋服を、じっくり検討した上、EC上で購入する」、「街中の広告で商品を見つけ、手元のスマートフォンでECにアクセスし、購入する」等
2、企業・ブランド
􀂄各社、何らかの形でECに販売窓口を持つことが必須となり、ブランドの売上全体におけるEC化率が20%以上の企業が多くなる。
􀂄送料無料や365日返品を受け付けることの他、ECにおいて「顧客主導型サービス」の提供がスタンダードとなり、ユーザーのEC利用率が飛躍的に高まる。
􀂄企業・ブランドにおけるECの位置づけが大きく変化する。例えばソーシャルメディアをECサイトにより溶けこませていくことで、顧客との直接的な対話・交流の場としてさらなる活用が進む。
3、テクノロジーの発展
􀂄インターネットテクノロジーがますます進化する。特に「表現」における進化。例えば商品紹介において、実物よりもインパクトある形で「良く見える・分かる」仕掛けや、ヴァーチャル試着が可能となる。ファッション商品のような「感覚的なもの」が購買決定要
素となる商材においても、ECでの商品発見・試着・購入の消費プロセスが成立する。
􀂄新たなモバイルツール開発やデジタルサイネージ等のデバイス開発がさらに進み、ECデバイスが街中に溢れ「いつでも・どこでも」購入が可能な状態となる。
4、その他
􀂄EC物流システムが整備される。特に、家具や陶磁器・ガラス器等の大型・デリケートな商品の物流効率も高まる。
 
知り合いの女性は、ソフト会社に勤務しているが、買い物する時間がないという。そのため以前からファッションはネットで買っている。メーカーや大手販売店の多くが既にEC市場に店舗を構えており、購入する側も他商品との比較もでき、ウィンドーショッピングによる衝動買いのような買い方も少ないようである。

 この流れは、既にスーパーストアもネットスーパーを展開している企業も多く、ますます広がりを見せるものと思われる。ネットスーパーの利点は購入客に対して囲い込みができることと、店舗による販売域にとどまらず、広域をカバーすることができる利点がある。いつか郵便配達の人が、野菜などを届けている姿が見られるようになる。

[ 2011年2月18日 ]
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