アイコン ㈱林原・林原グループ4社/会社更生法の申請 粉飾でADR断念 負債額1,500億円

(株)林原(岡山市北区下石井1-2-3、代表:林原健)は2月2日、東京地裁へ会社更生法の適用申請書を提出した。負債額は約1,500億円が見込まれる。保全管理人には松嶋英機弁護士(電話03-5562-8500)が選任されている。

 林原グループの中核4社は、1月25日ADRによる再建の申請をしていたが、粉飾問題が浮上、メイン銀行の中国銀行も「ADRの審査過程で明らかにされるだろう」と粉飾の存在を認め、それを受け、オーナーの林原健社長と林原専務が辞任を表明していた。そうしたことから、ADRでの再建は困難と見た同社は、今回会社更生法による再建へ切り替えたものである。
これで、林原グループは、商品価値のある部分だけが残され、残りはすべて処分されることになった。
また、自主再建なのか、スポンサーによる再建なるのか今のところ判断できないが、役員たちの殆どはこれまでの経営責任により辞任することになる。(会社更生法では経営者の経営責任問題から、代表ほか辞任することになる)
同社は、会社更生法に切り替えたことで、ADRでは金融機関のみ債務免除等により負債減をはかり再建するというものから、全取引先が被害にあうという最悪の事態となった。
これまで粉飾を見て見ぬ振りしてきた中国銀行の責任は免れないだろう。

<代表会社㈱林原の概要>
本社所在地:岡山県北区下石井1-2-3
代表者:林原 健
創 業:1883年
設 立:1932年(昭和7年)7月
資本金:1億円
年 商:283億円(グループ売上高約800億円)
取引行:中国銀行、住友信託銀行、三菱東京UFJ、農林中金、阿波銀行ほか
既存の仕入先:(グループ)日本コーンスターチ、全農連、三菱商事、三和澱粉工業ほか
既存の販売先:三菱商事、武田薬品工業、オリエンタル酵母、大塚製薬、三共、森永製菓、明治フードマテリアル、東和化成工業ほか
従業員:(グループ)約1,000名
<工場所在地等>
第一工場 :岡山市北区天瀬南町7-7
第二工場 :岡山市北区今保578
岡山機能糖質工場:岡山市北区今保578
藤田研究所:岡山市南区藤田564-176
林原美術館:岡山市北区丸の内2丁目7-15

 

[ 2011年2月 3日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •