５．事実概要
　当該業者は、八ッ場ダム工事事務所発注の「県道林・東吾妻線２号橋上部工事」において、橋面上での単管パイプの片付け作業で、単管パイプを束ねて玉掛けし、橋面から地上に荷下ろしするため、タワークレーンにて吊り上げ、旋回して吊り荷を下降させていたところ、平成２１年１２月１８日１０時１４分ころ、吊り荷が橋面手摺に接触してばらけ、地上で荷受けをする予定だった作業員の頭上に落下して衝突し、死亡する事故を発生させた。
　なお、本事故は、①吊り荷が落下する危険のある場所への立入禁止の周知徹底、②パイプ類の玉掛作業において、脱落防止及び異なる寸法を混在させない、③クレーン作業に際して、作業関係者間での合図・誘導方法の連携、これら３点に関して、安全管理措置が不適切であったために発生した事故である。