アイコン (株)三興製作所の破綻について

0430b.jpg破綻企業:(株)三興製作所
所在地: 群馬県太田市新田木崎町170
代表者: 石原繁男
設 立: 昭和26年1月、
創業:昭和12年2月
資本金:7,509万円  
株 主:石原繁男、三菱マテリアルほか
業 種:切削工具(エンドミル・リーマー・カッター等)の製造販売
従業員:65名
年 商:(H22/3)約5億8,000万円
取引行:群馬銀行(尾島)、東和(太田)
既存の仕入先:マクシスコーポレーション、三協エクセル、日立金属工具鋼、上州金型部品、長谷川ハガネ店
既存の販売先:内藤、三菱マテリアル、マルイチ切削工具、丸尾、松下工機、山勝商会、原工具、足立

 

破綻状況:4月27日前橋地裁に民事再生申請・保全命令
負債額:約18億円
代理人弁護士:猿谷直樹弁護士前橋市大手町3-4-16、石原・関法律事務所、電話027-235-2040)

同社は、昭和12年2月創業、昭和26年1月に法人化された切削工具メーカー。高速度鋼、超硬材などをNC研削盤などで加工して切削工具を製造していた。自社のS&Kブランドを持ち、切削工具メーカーとしては知られた存在であった。
リーマンショック前までは、製造業では機械や自動車など輸出企業を中心に回復して、設備投資も旺盛となり、同社の売上高も平成18年3月期には約15億円の売上高を計上していた。
しかし、リーマンショックで、自動車産業や機械の輸出企業の景気も急落、同社の売上高も連れて漸落、20年期には11億円台まで売上高が落ち、約98百万円の赤字を露呈。その後も景気は回復せず、22年3月期には5億円台まで売上高は落ち、材料費の高騰もあり3億70百万円という巨額の赤字を出し債務超過に至っていた。
今般の大震災で取り巻く環境はますます厳しくなると思われ、これ以上耐えられもせず、民事再生法による再建を目指すことになった。

切削工具については、中国製など安価なものが大量に流入しており、その精度・品質も日本の最新技術が入っており日増しに上昇している。そうした中で再建を目指すには、より精度が求められる分野に特化する必要があると思われる。
それにしても、三菱マテリアルは同社に資本出資していながら殆ど支援しなかったのであろうか。
 

[ 2011年4月30日 ]
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