アイコン (株)安愚楽牧場の消滅型の民事再生の骨子及び説明会について

倒産企業:(株)安愚楽牧場
本店所在地:栃木県那須塩原市埼玉2-37
登記住所:栃木県那須郡那須町高久丙1796、
代 表 :三ヶ尻久美子
設 立 :昭和56年12月
資本金 :,000万円
業 種 :黒毛和牛委託オーナー制度による肉牛の生産、ホテル事業
飼育頭数:14万5,900頭 (直営牧場7万2,000頭、委託飼育7万3,900頭)
     肉牛飼育頭数の国内推定シェアー:15%
従業員数:514名
 
破綻状況:8月9日東京地方裁判所へ消滅型の民事再生申請
負債総額:4,330億83百万円
     委託を受けたオーナーから購入予定の頭数10万6,343頭の予定購入額含
負債内容:
優先債権 :      729件/ 9億83百万円
金融債務 :        3件/52億25百万円
リース債権:       15件/ 1億13百万円
一般債権 :      695件/59億93百万円
オーナー債権:  7万3356件/4,207億67百万円
  合計 :   7万4,798件/4,330億83百万円
<倒産説明会>
 西日本地区
8月17日(水)①午前10時~12時、②午後2時~4時  グリーンアリーナ神戸(神戸市)
 東日本地区
8月19日(金)①午後1時~3時、②午後6時~8時  両国国技館(墨田区)
 
解 説:同社の破産型の民事再生は、福島原発水素爆発による放射能汚染問題が、同社が経営または委託している牧場でも甚大なる被害を受けたことに起因している。
肉牛は生育状況により、タイムリーに売却しなければ肉質が変わり、価値が損なわれる。しかし、国産の黒毛和牛にしても、セシウム藁を食べた放射能汚染牛が全国で販売され、価格は産地により暴落、東北県では国の方針により出荷停止に追い込まれている。
 同社は昭和56年12月に設立。昭和62年には遠野牧場を開設。仔牛の生産から成牛飼育まで一貫した生産体制をとり、個人からの預託オーナー制度を取り入れ(オーナー約7万名)、全国各地に直営牧場40ヶ所、生産委託牧場338ヶ所、飼育頭数約15万頭と国内シェアー15%の国内最大の黒毛和牛生産牧場となっていた。平成23年3月期の売上高は約1,027億23百万円。
 同社の破綻は、福島原発水素爆発による肉牛価格の暴落によるものであり、東京電力の補償対象になろうが、破綻後は、その損失につき、債権者が被害者の会を結成して、損失金の補償を勝ち取る必要がある。
当然、国や東京電力は、北関東や東北県の直接被害地の補償はするだろうが、他地域の肉牛価格の暴落による損失の補償はしないと思われ、債権者による集団訴訟が望まれる。また、牧場単位による飼育牛の売却も適正価格での売却か注視が必要。
同社は、肉牛を含めたすべての資産を売却することになるが、肉牛に関し、その損失金を県別にはじき出し、損失金を明確にする必要がある。申請代理人弁護士がそのまま同社の代理人になるだろうが、そうした一連の補償を東京電力から断固たる姿勢で勝ち取る必要がある。
東京電力には日本の名だたる有名な百戦錬磨の弁護士たちが顧問をしており、意外と気合負けする。そのままでは殆ど泣き寝入りになる可能性が高い。
 
[ 2011年8月16日 ]
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