破綻解説 (株)秀和エンジニアリングの破綻について
破綻企業:(株)秀和エンジニアリング
所在地 :埼玉県戸田市新曽1008
代表者 :若月秀彦
設 立 :昭和63年7月
創 業 :昭和62年
資本金 :7,000万円
株 主 :若月秀彦ほか
業 種 :電気設備工事・冷暖房設備工事・建設工事
従業員 :56名
支店 :大阪市淀川区
年 商 :(H22/3期)約29億68百万円
取引行 :三井住友(わらび)、城北信金(戸田)、三菱東京UFJ(赤羽駅前)、川口信金(戸田)、埼玉りそな(戸田)ほか
既存の仕入先:SDS、ミツワ電機、信栄電機、新明電材、福西電機、ヤマト電機、ホーチキほか
既存の販売先:イチケン、浅沼組、戸田建設、前田建設工業、福田組、太平エンジニアリング、スギ薬局、ビックボーイジャパンほか
破綻状況:5月10日事業停止、さいたま地裁に自己破産申請
負債額 :約14億円
申請代理人弁護士:柏木義憲弁護士(東京都千代田区丸の内2-2-3、電話03-3214-7241)ほか
同社は、昭和62年創業して、翌年の昭和63年7月に法人化した電気設備工事業者。
商業施設の電気設備工事を得意とし、ドラッグストア・飲食店・アミューズメント施設の電気工事を行っていた。受注先は大手ゼネコンや店舗からの直接受注もあり、業績を伸長させ、大阪市淀川区にも支店を設け、埼玉から関東エリアへと、また関西エリアで業績を拡大させてきた。
平成15年3月期は年商約15億円、平成21年期には約42億円の年商と大幅に伸長させた。しかし、
当業界は競争も激しく、売上高の割には利益が乏しく、高野建築、新井組等にも焦げ付きが発生、更にリーマンショック後、受注先店舗の新規投資店舗が大幅に鈍化、大手ゼネコンからの受注も減り、平成22年3月期には29億68百万円まで売上高が急減、その後も受注は厳しいものとなっていた。
同社は薄利で急激に成長していたことから内部留保も乏しく、急激に売上高が減じるなか、昨年10月に発生した大和システムの破綻では13百万円の不良債権が発生するなど資金繰りが逼迫状態に至り、その後も受注の改善は見られなかった。金融機関には金融円滑化法の適用も受けていたが、資金繰りに窮し、今回の事態に至った。
/千円 | 平成22年3月期 | 平成22年3月期 | |
流動資産 | 155,994 | 流動負債 | 497,892 |
固定負債 | 920,722 | ||
固定資産 | 1,378,636 | 自己資本 | 116,015 |
(資本金) | 70,000 | ||
総資産 | 1,534,630 | 負債+資本の計 | 1,534,630 |
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