アイコン 8月の造船業界の動向/国交省

国交省は10月10日、8月の造船統計速報を発表した。

1.概況
平成24年8月分の造船主要52工場の鋼船建造実績は、起工24隻、93万7千G/T、しゅん工23隻、77万1千G/T、しゅん工船価 859億円、生産指数49.8であり、生産指数の前年同月比は、▲27.7%減であった。
このうち、国内船のしゅん工実績は、鉱石兼ばら積み船1隻のみで、10万6千G/T、生産指数87.6であった。
また、輸出船のしゅん工実績は、合計22隻、66万4千G/T、生産指数46.3であった。
内訳は、貨物船は19隻で、そのうち、一般貨物船は8隻(パナマ向け)、ばら積み船は10隻(パナマ・シンガポール等向け)、鉱石兼ばら積み船は1 隻(パナマ向け)であった。油送船は全てLPG船で2隻(パナマ・シンガポール向け)、その他の船は1隻(リベリア向け)であった。
鋼船修繕実績は、119 隻、工事金額45 億円であった。

中国の造船過剰投資により、世界の需給バランスがとてつもなく狂っている。世界の市場を独り占めできるとの中国当局の野心により、造船業界は積極的な融資を受け、造船はじめ、鉄鋼や太陽光発電セルなどの生産規模をとてつもなく大きくしてきた。
しかし、欧州経済不安から、造船の世界の船主の発注量は大きく落ち込み、今や船舶も造船業者も完全な供給過多状態に陥っている。
欧州経済が立ち直らない限り、国際物流量は増加せず、造船業界の設備過剰状態は続き解消もされない。

[ 2012年10月11日 ]
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