岩崎産業/私物化の佐田岬を5億円で売却 佐多岬ロードパーク
かごんまのドン岩崎産業は、観光地開発として道路のなかった佐多岬へ、巨額を投じ私設観光道路佐多岬ロードパークを造り昭和38年7月開通させた(当時の金で6億円弱)。そうしたことから岩崎産業はこれまでの48年間佐多岬ロードパークの通行料を徴収してきた。
しかし、平成19年には観光客も減り、通行量もピークの6万台から2万台までガタ落ち、維持管理の補修費用捻出も難しくなり、岩崎産業は道路の供用を中止しようとした。ところが、岬の観光資源への道路であり、生活道路としても機能しており、町から当然ながら供用中止を断られた。その後、第1料金所から第2料金所までの6キロについては、町が所有する不動産と道路とを物々交換して町へ売却した。その後、第1料金所から第2料金所までの6キロは通行料金が無料となった。
しかし、岩崎産業は商売とばかり、交換用地の価値が不足したのか、岬へ至る首根っこの道路(2.2キロ)は譲渡していなかった。
そのため、これまで1台当たり500円を徴収し続けてきたものの、不況で更に観光客=通行量も減り、道路補修にも費用がかかり、岩崎産業は南大隈町へ売却することを決定した。道路売却代は5億2,650万円である。
高いか、安いか、岩崎産業が、岬という観光資源を私物化し続けたため、過去、町にとって観光開発の機会をなくしたことは歪めようがない。不況のさなか、今になって町は道路を購入する。
バブルの寵児と化かしていた岩崎産業は今もかごんまの桜島である。
[ 2012年10月 3日 ]
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