アイコン 東急建設/「移動可能な耐震補強工法」開発 建物使用状況の変化に対応

 東急建設は、耐震補強後の建物使用状況の変化に対応し、補強場所を移動設置できる「移動可能な耐震補強工法」を開発した。
従 来、ブレース材を用いた耐震補強では、柱と梁に囲まれた構面に、鉄骨系の枠を設置しこれにブレースを取り付けるが、本工法では、PC鋼棒の緊張による圧着 で柱に専用の金物を固定しブレースを設置する。従来の枠付き工法に比較して脱着が容易となり、ブレースを再利用して移動および再設置を可能とした。
この圧着固定方法は、一般財団法人ベターリビングの技術評定を取得した。(一般評定 CBL RC005-10号「移動可能な圧着固定工法による躯体柱との接合部の設計施工法」平成24年12月28日)

【適用対象と工法概要】
 適用対象の構造形式はRC造、SRC造、S造とし、建物用途の制限はありません。特に、商業施設、工場、倉庫、事務所に効果を発揮する。
これら建築物では、耐震改修後数年を経て、売り場や、生産ライン、テナントの変更に応じて間仕切り壁も柔軟に変更したいという要望が寄せられている。これに応えるため、補強装置が脱着でき、室内の使い方に合わせて補強装置の移動を可能とする工法とした。 
補強設計段階で補強位置のプランを数種類検討し、使い勝手の変更要望に合わせ補強装置の移動を、はつりなどを伴う大規模な工事を必要とせずに、短工期かつ低コストで行うことができる。
補強装置はブレース型とし、既存柱に圧着形式で取付けと取外しができる固定方法とした。この固定方法は、当社独自開発の高摩擦耐力を得られる圧着形式であり、このことで従来の圧着と比較して取付け部のコストを50%削減することが出来る。

【メリット】
 1)在来枠付き補強と比較し、はつり等の作業がなく、取付け部材が少ないことから、騒音や振動、粉じん等が最小限に抑えられ、短工期かつ低コストである。
 2)既存柱への圧着固定であることから脱着が容易であり、補強装置の移動が可能かつ 
容易である。ブレース材は、再利用を基本とする。
 3)ブレース形式の補強であれば、あらゆるブレース材を固定できる。また、強度を高める耐震型および揺れを軽減されるダンパーを用いる制震型何れも取り付け可能である。

【今後の展開】
 主に以下をターゲットに、展開を図る予定。
 ・商業施設
 ・工場
 ・倉庫
 ・事務所

移動可能な耐震補強工法

[ 2013年3月13日 ]
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