アイコン 玉名市のインダスト/ジャワ島でうなぎ養殖に奮闘

日本・東アジアでウナギ稚魚の不漁が続く中、ウナギ養殖のインダスト(熊本県玉名市玉名1999番地1、代表:中川勝也、電話:0968-72-8388、(株)マルゼンフーズの子会社)が、「ジャワうなぎ」の日本輸出を目指して奮闘している。
西ジャワで養殖を始めて7年目。成果は実りつつあるが、日本人の口に合うウナギの育成が今後の課題。
  西ジャワ州スカブミ県プラブハン・ラトゥ。総面積2ヘクタールに、藻の発生を防ぐ斜光テントが一面に広がる。 インド洋沿いの閑静な港町にあるこの養殖場 が今注目を集めている。インドネシア全国から水産業者が手法を学びに訪れ、昨年11月には、シャリフ・チチップ・スタルジョ海洋水産相も視察するほど期待 されている施設。

インダストは、インドネシアで数少ないウナギ養殖業者で、かば焼き加工まで一貫して生産製造している。2011年から供給を始め、日本食レストラン向けなど、インドネシア国内に毎月3トン程度出荷している。近年、ウナギ生産のほとんどを占める日本や中国、台湾で、河川環境の破壊や乱獲を背景に、一般的な食用ウナギの「ニホンウナギ」が激減。日本の農水省の統計によると、日本の漁獲量ベースで過去10年間に5割以上激減している。今年2月には、日本の環境省が絶滅危ぐ種に指定し、保護に乗り出している。

中川勝也社長は、インドネシアを「世界で最後の稚魚市場」と表現する。同社によると、世界で確認されているウナギの仲間18種のうち、7種が生息するインドネシア近海がウナギ発祥の地だと考えられており、稚魚は豊富だという。

食品会社社長を務めていた中川氏はウナギ養殖のために、インダストを新たに設立。07年に小規模なウナギの養殖研究を始めた。インドネシアで独自に進化を遂げた「アンギラ・ビカラー種」の味や大きさが、ニホンウナギ(ジャポニカ種)に近いことに注目。いけすの設計や、水質管理など日本式養殖技術を使い、稚魚から成魚までの養殖に成功した。「ジャワうなぎ」という商品名を付け、日本への輸出に向け試行錯誤を続けている。
 
ウナギの漁獲量が激減する日本での需要は大きい。日本のコンビニや流通業者から「早く届けてほしい」との要望が日に日に強くなっているという。
ウナギの質を左右するのは水温。南国だし、最初は簡単だと思っていたが、気温と違って水温は下がりやすい。「ジャワうなぎ」は、日本のものと同様に甘みがあるが、皮が少し厚く舌に残る。雨期で水温が下がったためで、日本への輸出にはさらなる改良が必要だという。
 「ウナギが心地良い環境をどう作るか」「良いエサは何か」。「ジャワうなぎ」を日本の食卓に届ける挑戦が続いている。
以上、じゃかるた新聞が4月20日で報じている。

 ジャワうなぎの皮厚を食感として克服できれば、現地は海老養殖で頓挫した養殖施設が数多くあり、そうした施設を有効利用して大規模生産が可能となる。食の安全がまず第一、中国産うなぎ養殖ものの多くに見られる成長ホルモン剤(=環境ホルモン)の投入など、怖いの一言であり、日本企業インダストの成功を注目していきたい。

ジャワ島でうなぎ養殖に奮闘

[ 2013年5月 7日 ]
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