アイコン 欧中の貿易戦争 中国、ワインに続き自動車もダンピング調査の可能性 報復合戦

 中国は李克強首相をドイツへ訪問させ、EUによる中国製太陽光発 電のダンピング問題に目を瞑るよう要請したにも関わらず、EUはダンピング認定した。そのため、プライドを傷つけられた中国は、ワイン特にフランス製ワイ ンのダンピング調査に入り、今度は2000CC以上の自動車についても、調査に入る可能性を示唆しているという。

 中国の政府関係者は、今後の太陽光発電の成り行き次第では「友好的な解決策を見い出すのに2ヶ月間の猶予がある。2ヶ月経っても未解決なら、その後どうなるか分からない」と述べたと報じられている。
 もしも、自動車もダンピングを前提とした調査に入り、認定されれば、一番打撃を受けるのはドイツ、欧州経済の長引く停滞の影響を受け、ぎりぎりセーフとなってきているドイツ経済が急減速するおそれも出てくる。
 中国の共産党系新聞社は以前から、欧州経済の低迷から欧州車が欧州で売れず、その多くの在庫車を中国へ送り込み、大幅値下げして販売していると報じジャブを打ってきていた。
そのためか、太陽光発電がダンピン認定される前に、李克強首相は欧州車の最大の輸入国であるドイツへ訪問して暗に脅していた。それに反応したドイツは、中国製太陽光発電について表立って反対しないどころか、太陽光発電販売協会を使い、中国製太陽光発電をダンピング認定しないようEUに陳情するなどさせていた。それでもEUはダンピング認定した。 太陽光発電機器のダンピング認定の強硬派はフランスであり、またイタリアであった。

 しかし、長引く欧州経済の不振に中国の輸出企業も耐えられなくなってきており、欧中の貿易戦争は、次に自動車も標的にされれば、双方の巨大経済を疲弊させるばかりとなってくる。
 認定されれば、ドイツとの取引が多い問題国の南欧諸国の経済回復も遅れ、再び財政問題がクローズアップされる可能性すらある。

[ 2013年6月 8日 ]
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