アイコン 韓国経済の実像 輸出企業の今日 造船・石油製品・鉄鋼の今

下手に論調しても原文が台無しになることもあり、そのまま朝鮮日報の記事を掲載する。日本経済が歩んできた道を、ただひたすら辿ってきた韓国経済の実像が理解できる。

輸出主導型の成長モデルが限界に来ていることは、韓国の主力輸出品目である造船、石油製品、鉄鋼など重化学分野の輸出がマイナスに転じたことから見て取れる。これら品目は常に輸出品目5位以内に入り、過去20年余りにわたり、韓国経済の高度成長をリードしてきた。これら業種は世界的に景気が好転すれば、一時的に業績が改善する可能性がある。ただし、問題は中長期的な見通しが立たないことだ。

■市況が急変した造船業
 最もドラマチックな変化があったのは造船業だ。造船業は1990年に韓国の輸出品目5位に浮上して以降、常に上位5品目以内を守ってきた。しかし、もはや過去のような「ドル箱」であり続けることは難しくなった。輸出がピークを迎えた11年の船舶輸出は565億8800万ドル(現在のレートで約5兆5500億円、以下同)で、韓国の輸出全体の10%以上を占めた。しかし、昨年は前年比29.8%減の397億5300万ドル(約3兆9000億円)に低迷し、今年1-5月も前年同期比32.5%減で推移している。今年上半期の輸出全体の伸び率が0%台にとどまるとみられる決定的な理由も船舶輸出の低迷だ。

 韓国貿易協会のシン・スングァン分析室長は「韓国の輸出は船舶によって揺らいだ」と指摘した。船舶の輸出が増えたか減ったかで、輸出全体の実績が左右されているとの説明だ。
 船舶業界からは「今後船舶輸出が輸出全体に占める割合は、過去の半分にまで低下するのではないか」との声が聞かれる。産業研究院のホン・ソンイン研究委員は「韓国の造船産業が競争力を維持したとしても、2014年から20年までの造船部門の輸出は年平均300億ドル(約2兆9400億円)台になる」と予測した。ピーク時の輸出実績は、04年から07年までの造船業界のスーパーサイクル(大好況)のおかげで、多量の船舶発注があったために可能だった。しかし、今後はそういう状況が生まれる可能性は低い。

韓国の造船企業は、海洋プラント、大型コンテナ船、液化天然ガス(LNG)タンカーなど特殊船舶で世界最高の競争力を備えているが、一般の商船は既に中国に押され、将来性がないとの見方が有力となっている。

 石油化学と石油類は、09-11年に「中国特需」で潤った。業界関係者は「特需が再び起きるとは考えにくい」と話した。中国政府が10年を最後に2桁成長から転落したのに続き、今年は7.5%の成長率を達成するのも困難とみられている。これまで中国と中東では、石油化学分野で設備拡張ブームが起きた。鉄鋼も同様だ。昨年末現在で全世界の鉄鋼生産能力は年20億トン前後だ。このうち供給過剰が5億4000万トンに達し、過剰分の60%に当たる3億3000万トンが韓中日の3カ国に集中している。

■スマホと自動車では限界
 それでも情報技術(IT)と自動車は韓国の輸出を何とかけん引している。しかし、これら分野も継続的に「保険」の役割を果たせるとは限らない。ITと自動車のメーカー各社は、韓国での生産コストと物流コストの上昇などを理由に、韓国にはほとんど工場を置かず、海外で生産を行っている。
 
現代・起亜自動車の例を見れば明らかだ。11年までは両社の韓国での生産台数は海外での生産台数を上回っていたが、昨年は国内49に対し、海外が51と初めて逆転した。起亜自よりも急激に海外進出を図ってきた現代自は、脱韓国のペースがさらに速い。現代自の今年1-5月の生産台数に占める国内生産の割合は38%にすぎない。昨年の45%から一気に低下した。韓国の自動車輸出台数は、金融危機直前の07年の285万台から昨年には318万台へと11.6%増加した。しかし、同じ期間に現代・起亜自の海外生産台数は116万台から363万台へと3倍以上に増えた。自動車輸出の大幅な伸びが期待できない時代が到来したといえる。
 
サムスン電子の最大の収入源である携帯電話端末の生産基地もベトナムなど海外へと急速にシフトしている。昨年ベトナム・ハノイ工場では、韓国・亀尾工場の3倍の1億2000万台を生産した。その大半が高級スマートフォン(多機能携帯電話端末)だった。
 以上。

残念ながら、衰退している産業の最大のライバル国は、韓国が一番大好きな中国である。

[ 2013年6月27日 ]
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