アイコン 「湯けむり発電装置」(有)ターボブレードの林正基社長 3月までに実用化へ

温泉の蒸気や熱水を利用して発電を行う「湯けむり発電」について、開発を進めている大分県内の中小企業のグループは、来年3月までに実用機を完成させる方針。
「湯けむり発電」は、温泉の井戸から噴き出す蒸気と熱水をそのまま使ってタービンを回して発電する全国で初めての技術で、温泉地の別府市で実験を進め、昨年、一般家庭数世帯分の電気を作ることに成功している。

開発を行っている(有)ターボブレードの林正基社長は、現在、実用化に向けてこれまでの実験機の約4倍の発電能力がある実用機の製造に取りかかっていて、来年3月までに完成させる方針。

その後、経産省から発電所の建設や九州電力への電気の販売の許可などが下りれば、別府市の温泉井戸で実際に発電を始めたいとしている。

「湯けむり発電」装置が設置できる温泉の井戸は、別府市内で50ヶ所、全国で1000ヶあると推定され、大規模な施設が必要な地熱発電と比べて、費用が格段に安く、環境への負担も少ないことから温泉地での普及が期待されている。

装置を開発した林社長は、「実用機の運転が安定していると確認できれば、来夏ごろからでも、装置の販売を始めたい」としているという。

<(有)ターボブレードの林正基社長>
熊本大学工学部を卒業。国際協力機構登録エンジニアとしてスリランカ・フィリピンなどで水力エネルギー調査を行う。省エネ高効率ポンプ・ファンの開発設計、新エネルギー発電関係各種タービンの開発設計を進行中。国家プロジェクトであるマントル掘削計画に参加してターボドリル開発中。ターボドリルの開発・設計できる国内唯一の技術を有している。

温泉地の地熱発電は、温泉水を汲み上げることから、温泉ホテルや旅館に対する湯量問題を抱え、地元了解も降りず、なかなか進まないのが現実。
大分県の九重町の地熱発電所は、そうした問題から、温泉水を汲み上げ使用した分(高熱)を筋湯温泉へ大きな配管により供給するようになった。
湯けむり発電装置が完成すれば、燃料費は今後高騰していくことから、世界で注目されることになろう。
 

[ 2013年12月27日 ]
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