アイコン マルハニチロ/冷凍食品から農薬マラソン検出 自主回収90品目630万パック

以前は、殺中剤のマラソン(=マラチオン)は、農家が、作物の害虫殺しに野放図に使用していたが、残留濃度規制がかかり、散布時期と散布量が守られるようになった。有機リン・有機硫黄系でマラソン特有の硫黄っぽい臭いがする。マルハニチロホールディングスは29日、子会社のアクリフーズの群馬工場が生産したピザやコロッケなどの冷凍食品の一部から、農薬マラチオンを検出したと発表した。
原因が不明なため、同工場の生産・出荷を停止し、すでに出回っている全ての商品最大630万パックを自主回収すると発表した。
 同社によると、11月13日から12月29日までの間に、冷凍ピザ、フライ類、コロッケの計20件で「異臭がする」などの苦情があった。

1件は口にした食後に異臭を感じ、はき出していた。外部検査機関に調査を依頼した結果、一部から基準を上回るマラチオンを検出したという。マラチオンは、急性毒性は低いとされるが、同社は群馬県警に相談し、原因解明を急いでいる。
同社の発表を受け、スーパーなどでは該当商品を店頭から撤去している。日本生協、イオン・西友などがPB商品として販売しており、パッケージに生産者のニチロやアクリフーズの名はない。

消費者が食した冷凍食品のマラソンの臭い、マラソンは農薬であり、工場内で使用するような薬剤・殺虫剤ではなく、通常の生産工程で、意図的に混入しない限り混入する可能性はない。リコール商品に共通しているのは、フライ物ばかりであるが、生産工程で臭いが分からなったのだろうか。
アクリフーズは、県警にも相談しており、意図的に誰かが製造工程に混入させた可能性もある。ただ、異臭がする苦情の商品が多岐に渡っており、人為的とは考えにくい点もあり、不思議な
事件だ。共通点は油だけなのだろうか? パン粉? 針穴の有無は?

<マラチオン(マラソンとも。英称Malathion)>
有機リン・有機硫黄系殺虫剤の一種。
殺虫剤として、農耕地のアブラムシ・ハダニ・カメムシなどに用いられる他、ゴミ埋立地などのハエ・蚊の駆除や、動物用医薬品としても使用される。アメリカン・サイアナミッド社が開発し、日本では1953年2月7日に農薬登録を受けた。原体輸入量は207トン、単乳剤生産量252kl、単粉剤生産量230トン(いずれも1999年)。「マラバッサ」などの商品名で販売されている。残留基準は、小麦・玉葱・カボチャなどで8.0ppm以下、それ以外の作物では0.1~8.0ppm以下。一日摂取許容量は体重1kgあたり0.02mg。摂取した場合には、倦怠感、頭痛、吐き気、多量発汗、視力減衰、縮瞳など有機リン剤に共通な中毒症状がみられる。
水生生物に対する毒性が強く、ミツバチなどにも影響を及ぼす。
鉄など一部の金属や、一部のプラスチック・ゴムを浸食する。
マラチオンは昆虫においては体内のシトクロムP450によってマラオクソンへと代謝されることによって非可逆的なコリンエステラーゼ阻害作用による毒性を発現する。マラチオンは哺乳類においてはカルボキシエステラーゼにより分解されて不活化されるために毒性が低い。

[ 2013年12月30日 ]
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