アイコン TPPと農業 米国 除草剤が効かない耐向性雑草「スーパーウィード」大繁殖 

GM作物とラウンドアップの関係指摘
アメリカとカナダが1992年自由貿易協定NAFTAを締結、その後のカナダの酪農家の顛末をNHKが特集して放送している。内容では酪農家が犠牲になっても、多くの雇用が生み出されるならばまったく問題ないというカナダ政府の姿勢も紹介している。

害虫などに対して強くした遺伝子組換作物(GM作物)により大量生産、平行して大量利用する「ラウンドアップ」という除草剤、これに対して、雑草は耐性を持つようになり、各地で大繁殖しているという。
TPPでは、GM作物がいずれ、米国並みに無記載にさせられる。
(アメリカは、GM作物を大量に輸出しているが、米国でさえ、主食となる小麦に対しては、GM種子使用を認めず、禁止している。・・・何故だろうか、GM作物は、まだ安全性に問題があるからだ)

米国で除草剤が効かない「スーパーウィード」と呼ばれる突然変異の雑草が大繁殖しているという。
環境運動家や研究者からは、遺伝子組み換え(GM)作物が原因だという声も上がっているが、業界の大手各社は、当然、これを否定している。

世界に著名な米科学誌サイエンス9月号に発表された研究報告によれば、除草剤に対する耐性をもったGM種子が開発されたために、除草剤が過剰使用されていることが原因だと、多くの科学者が指摘している。
 「除草剤として世界で最も普及しているグリホサート系の農薬が効かない雑草が、米国内の大豆や綿、トウモロコシ農場の大部分で繁殖」している。多くは、除草剤耐性のあるGM種子を使っている農場でのことだという。
アグリビジネスの市場調査会社、ストラタスの最新調査によれば、グリホサート系除草剤が効かない雑草が生えていると答えた農家は、2011年には米国の農家全体の34%だったが、2012年は49%と半分に迫っている。

■問題の除草剤とGM種子、共にアグリビジネスの産物
グリホサートは米国で最もよく使われている除草剤で、1970年代に米アグリビジネス大手モンサントが開発、「ラウンドアップ」の商品名で市販されている。

同社は、また1996年にグリホサートに耐性のあるGM種子を初めて開発した企業でもある。モンサントのライバル企業の一つ、米化学大手ダウ・ケミカルも「Durango」の名称で、同様の製品を販売している。

しかし、アグリビジネス業界は、スーパーウィードの繁殖に関する責任を、まったく否定している。
モンサントの広報は「除草剤の効かない雑草は、GM作物が開発されるずっと以前からあった」
と反論している。
米農務省も同じく「数十年前から起きている現象」だという見解で、「時間とともに作物が、耐性を選択する結果、自然に起きることで、すべての除草剤でみられる」 としている。

また米農務省は、GM作物ではなく「農家の除草の仕方」にスーパーウィード繁殖の一因があると強調する。GM種子と一緒に、モンサントや競合他社が開発したグリホサート系農薬を使っていることが問題だという主張している。

ダウ・ケミカルの広報も「問題は、過去の除草剤耐性作物の栽培システムが、グリホサートの 過剰使用につながったことにある。他に有効な除草法を、農家が見つけられなかったからだ」 と述べている。

■耐性獲得の悪循環に関する指摘
しかし、GM作物に反対するNPOや研究者などは、GM作物がスーパーウィードの繁殖を大きく
加速させたという。
悪循環を指摘するのは、米ワシントン州立大学の「持続可能な農業と天然資源センター
(Center for Sustaining Agriculture and Natural Resources)」のチャールズ・ベンブルック氏。除草
剤の投入量を増やせば増やすほど、グリホサート耐性の強い雑草が残ると説明している。

米化学大手デュポンの種子部門「パイオニア」のウェブサイトに公開された研究によると「グリホート系除草剤は、グリホサート耐性のある作物の導入に先駆けて20年もの間、 使用されていた。その間、耐性に関する問題はなかった」という。
しかし、やがて作物は耐性を獲得した。「最初は長年にわたって、1シーズンの間に何度もグリホサート系除草剤を使用してきた地域から」だったという。

ベンブルック氏よれば「スーパーウィードは、GM作物に頼っている農家にとって大問題となっており、そうした農家は、除草剤使用量を毎年25%ずつ増やさざるを得なくなっている」。さらに「今後、複数の除草剤に耐性のあるGM種子が新たに認可されることにより、除草剤の投入は、平均使用量よりも、少なくとも50%は増えるというのが多くの専門家の予測」 だという。

米農務省は1月、ダウ・ケミカルが開発した複数の除草剤に耐性をもつGM種子の認可を検討することを発表した。
その除草剤の中には、癌や筋萎縮性側索硬化症を発症させる可能性が指摘されている強力な農薬も含まれている。

農薬漬けの大地に、大地の恵みなど存在しない。アメリカ・カナダ・豪州・南米などでは、薬漬け大規模農園となっている。
 

[ 2014年1月17日 ]
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