東京地検特捜部が２２日、北陸新幹線の雪対策工事の入札で談合が行われた疑いがもたれている問題で、入札に参加した業者から任意で事情聴取を始めた。今後、公取委と連携して実態の解明を目指すものとみられる。
談合の疑いがもたれているのは建設中の北陸新幹線の線路に冬場に降り積もる雪をとかす「融雪パネル」などの設置工事の入札。
公取委は昨年９月から入札に参加した設備工事業者１０数社と発注元の独立行政法人「鉄道・運輸機構」の東京支社について独占禁止法違反の疑いで刑事告発に向けた強制調査を進めている。
この問題で東京地検特捜部は、公取委から情報提供を受け、捜査を行うか検討していたが、２２日午前、入札に参加した東京の業者の担当者から任意の事情聴取を始めた。

工事関係者によると、これまでの公取委の調査に対し、ほとんどの業者が談合を認めているという。
特捜部は、改めて各社の担当者から順次、事情を聴いて入札の経緯などを確認するものとみられる。
そのうえで落札価格が予定価格の９９パーセントを超える不自然な入札が複数あることから発注元の鉄道・運輸機構が不正に関わっていなかったか、公取委と連携して実態解明を目指すものとみられる。
公取委が捜索に入ったことが判明している談合の疑いが濃いい入札関係者は、当の鉄道運輸機構、高砂熱学工業、三機工業、朝日工業社(以上、本社：東京)、ダイダン(本社：大阪)などなど。