アイコン ノーリツ/子会社(株)エスコアハーツに対して6億円不良債権の余韻

障害者雇用に貢献したとして昨年9月に兵庫県の優良企業に選ばれたベンチャー企業(株)エスコアハーツ(兵庫県加古郡稲美町国安1123)が、障害者による給湯器リサイクル事業に失敗、2011~13年の3年間で約6億円の不良債権が生じ、担当役員を解雇していた。
エスコア社は、ガス給湯器大手ノーリツが100%出資しており、3月28日のノーリツの株主総会で6億円の貸し倒れとして報告された。
 エスコア社は、事業パートナーの資源回収会社(株)トレジャーボートによる未払いが原因として、第三者破産を申し立て、トレンジャー社側も、エスコア社の債務不履行を主張する異常事態に陥っている。
(株)トレジャーボート(兵庫県加古郡稲美町国安1109)は、すでに2014年1月9日、神戸地裁姫路支部において、破産手続きの開始決定を受けている。破産管財人には、川崎志保弁護士が選任されている)

エスコア社は、ノーリツ代理店から買い取った中古給湯器を障害者が分解し、鉛などの資源に分別して、トレンジャー社に売却する計画だった。
関係者によると、トレンジャー社の支払いの数割が滞っているという。 一方、トレンジャー社の社長は「給湯器は、兵庫県内の回収拠点から買い取る約束だったが、数が集まらず、全国で事業展開した結果、拠点整備費や輸送費がかさんだ。元役員は、膨らんだ経費約6億円分をエスコア社が、負担すると口頭で約束した」と主張している。

 エスコア社の元役員も、トレンジャー社への「口約束」を認めているが、エスコア社側は「関知していない」と支払いを拒否したという。

エスコア社は、昨年11月、トリンジャー社の破産を神戸地裁姫路支部に申し立て、認められた。
 エスコア社側は、破産申し立ての理由として「2012年末からトレンジャー社の経営再建に協力してきた。当社(エスコア社)への未払い金があるのに、(トレンジャー社の)社長が、自社(エスコア社)から数千万円を借りるなど不適切な対応があった」としている。
 エスコア社は、資源を直接資材メーカーに販売する形で事業を継続しており、障害者の雇用も続けている。

【エスコアハーツ】 
解雇された元役員の提案で2006年にノーリツが、社内のベンチャー起業制度を活用して設立。障害者雇用を目的とした「特例子会社」、障害者の給与や設備投資には国の補助がある。印刷など複数の事業を展開し、従業員152名、うち障がい者47名(2012年4月日現在)を雇用している。
以上、神戸新聞参照

こうした自社ベンチャー事業は、成功すれば評価されるが、そうでなければ、親会社から会社も責任者も追及を受ける。責任者は、経営を逸脱した辻褄合わせの成果を追い求めすぎたのであろうか。首になっては元も子もない。ロマンだけでは経営はやっていけないが、すでにトレンジャー社は破産の手続きに入っており、今回の売掛金などの6億円未収に対する親会社ノーリツからのエスコア社の貸付金は、エスコア社の運転資金として用立てられ、すでにトレンジャー社破産で不良債権処理も行われている。すでに終わった案件である。
神戸新聞としては、兵庫県が、平成25年9月11日開催された「障がい者雇用フェスタひょうご2013」で、ノーリツ=エスコア社を優良企業として表彰しており、県に対して何か言いたかったのだろうか。
エスコア社は、社会貢献企業であり、再興してもらいたいものだ。

[ 2014年4月14日 ]
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