アイコン 中国経済NOW  デフレリスク潜在化  欧州輸出拡大しだい 日本向け減少

1、融資とマネーサプライ
中国人民銀行(中央銀行)が16日発表した9月の新規人民元建て融資は、8572億元(1400億ドル)となり、市場予想(7,300億~7,350億元/17.499円/0.163ドル)を上回った。
住宅ローン規制の緩和や14日物レポ金利が引き下げられたことによるものと見られる。
一方、9月末時点の中国外貨準備は3兆8900億ドルとなり、6月末時点の3兆9900億ドルから100億ドル減少した。
外貨準備の減少について、中国経済の急速な減速に対する懸念が高まるなか、同国からの「ホットマネー」が流出していることを示していると指摘されている。
マネーサプライM2伸び率は、前年比12.9%増、9月末時点の人民元建て融資残高は、前年比13.2%増。経済の流動性を示す指標である社会融資総量は1兆0500億元。8月の9574億元から増加している。

2、投資
中国企業の投資が細っている。今年通年の投資額は昨年と比べて▲約7%落ち込む見通しで、世界的な金融危機以降では最大の減少となる見込み。投資主導型成長からの脱却を目指す中国経済は、不動産市場の低迷と相まって困難な局面を迎えている。ロイターのデータによると、医薬や機械メーカーなど中国主要企業335社の今年の投資総額は、前年から740億元(121億ドル)、率にして▲7.3%減少する見通し。
3、社債発行規制強化  金融リスク回避の動き
中国の国家発展改革委員会(NDRC)が、同国での債券発行に関する規制の強化を検討している。NDRCは地方の事務所に宛てて社債発行に関する内部文書を送付。情報開示や担保、資産などに関する条件を厳しくするよう指示したという。NDRCは、非上場企業と非金融会社による年限1年超の社債発行を監督している。

4、消費者物価指数(CPI) 5年ぶりの低水準、デフレリスク
中国国家統計局(NBS)が15日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年比1.6%上昇と、2010年1月以来ほぼ5年ぶりの低水準に鈍化した。
食品価格CPIは前年比2.3%上昇、食品以外は同1.3%上昇だった。
低水準のインフレ率は、内需の弱さに起因する中国のデフレリスクが高まっていることを示している。
成長に対するリスクは引き続き下向きで、さらなる緩和の措置が必要。中国のインフレ率目標は前年比3.5%。
今回のデータは、この水準を大幅に下回っており、政府はこれまでに実施してきた一連の措置以上の刺激策を打ち出す余地がある。

5、貿易
中国税関当局が発表した9月の中国の貿易統計は、輸出・輸入ともに予想を上回った。輸入が予想外の大幅な伸びを示した。
輸出は前年同月比15.3%増、輸入は同7.0%増だった。貿易黒字は310億ドルで、8月の498億ドルから減少した。
輸出の伸びは堅調さが維持されているが、輸入の内訳をみると内需の伸びがまだ弱いと判断されている。
不動産市場の低迷は、中国経済にとって最大の脅威とみられている。
第3・四半期の成長率は過去5年あまりで最低となる見通しで、利下げを含む積極的な景気刺激策の可能性が指摘されている。
ただ、貿易が好調を維持すれば、支援措置は見送られる公算が大きい。
輸出の内訳では、
米国向けは前年比10.8%増、8月は11.4%増だった。
欧州向けは12.1%増から14.9%増に加速。
日本向けは▲5.3%減、前月は▲3.1%減だった。

6、製品価格動向
2014年10月上旬に9つのカテゴリーと9月との比較、市場監視資本財の価格の50種類の 24州(地域と自治体)循環によると12製品価格が上昇、28減少、10フラットと、マイナスが大幅に増加している。






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[ 2014年10月20日 ]
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