アイコン 124兆円のGPIF最高投資責任者に水野弘道氏を抜擢 年金積立金管理運用法人 略歴付

1120_04.jpgGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人は19日、「最高投資責任者(CIO)」のポストを新設し、英投資会社コラーキャピタルの水野弘道パートナーが、2015年1月に就任すると発表した。
 政府=GPIFは10月31日日銀黒田丸と連動して、基本ポートフォリオを見直し、国内債権に偏った運用から、生き血も啜るという株式投資の比率を大幅に引き上げることを決定した。
マスコミはGPIF改革と記載しているが改革ではなく、以前から、米ヘッジファンドや米ハゲタカファンドからの要請を代理して米政府筋が狙っていたものであり、その思惑通りに動き、また、日本政府も目先の株価を上げるためである。改革などおこがましい。

GPIFの当決定により、来年1月から株式運用枠が大きく広がることから、その最高責任者に、今年7月からGPIFの運用委員も務め、英コラー社在籍の水野弘道氏を抜擢した。
 水野氏は、11月20日付でコラー社を退職、運用委員の席も厚労省に辞任届けを提出する。水野氏は未公開株投資の専門家と称されている。

<概要と略歴>
年金積立金管理運用独立行政法人
理事(CIO) 水野弘道(49歳) 新任
昭和63年 3月 大阪市立大学法学部卒業
63年 4月 住友信託銀行(株)入社
平成 7年 6月 ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院卒業
15年 2月 コラーキャピタル(英国)パートナー
24年 1月 京都大学iPS 細胞研究所特任教授
25年 4月 同研究所アドバイザー
25年 4月 大阪大学大学院医学系研究科招聘教授
26年 7月 年金積立金管理運用独立行政法人アドバイザー
26年 7月 同法人運用委員会委員
その他
内閣官房健康医療戦略参与
官民ファンドの活用推進に関する閣僚連絡幹事会 有識者委員
文部科学省 国立大学法人評価委員会 委員
 

GPIF=年金積立金管理運用実績推移

年度

収益額

収益率

 

2001年度(平成13年度)

6,564億円

1.80%

 

2002年度(平成14年度)

25,877億円

5.36%

 

2003年度(平成15年度)

+47,225億円

8.40%

 

2004年度(平成16年度)

+23,843億円

3.39%

 

2005年度(平成17年度)

+86,795億円

9.88%

 

2006年度(平成18年度)

+36,404億円

3.70%

 

2007年度(平成19年度)

55,178億円

4.59%

サブプライムローン問題表面化

2008年度(平成20年度)

96,670億円

7.57%

リーマン・ショック

2009年度(平成21年度)

+91,850億円

7.91%

 

2010年度(平成22年度)

2,999億円

0.25%

 

2011年度(平成23年度)

+26,092億円

2.32%

 

2012年度(平成24年度)

+112,222億円

10.23%

 

2013年度(平成25年度)

+102,207億円

8.64%

 

累 計

+354,415億円

2.51%

 

運用利回りは決して悪くない。株式に大幅シフト変えすれば、リーマン・ショックなどによる運用利回り損はその分巨額となる。逆に儲かれば運用利回りは拡大する。運用委託先は大手証券会社になる。

GPIFの運用資産は124兆円、「世界最大の年金基金」である。第2位がノルウェー政府年金基金の約68兆円で、有名なカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は約28兆円しかない。世界中のヘッジファンドの資産額を合計しても約280兆円とされている。

運用変更の決定では、国内株は現在の12%から25%へと13%と拡大する。その額は15兆円から32兆円と17兆円増加する。外国株も現在は12%が基本だが同様に割合を増やす。海外株式投資も17兆円増加する。

(実際は現在の政権により、12%枠を大きく超え国内株投資は16%運用され、外国株も15%運用されている)

国の財政破綻からの株暴落や海千山千のヘッジファンドの餌食=カモにならないよう祈るばかりだ。

[ 2014年11月20日 ]
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