アイコン 民間宇宙旅行機「スペースシップ2」墜落 パイロット死亡

イギリスのヴァージン・ギャラクティックが開発した商用宇宙船「スペースシップ2」は10月31日、試験飛行中にアメリカのカリフォルニア州モハーベ砂漠に墜落し、パイロット1人が死亡した。
ヴァージン・ギャラクティックは、2005年から一般人を対象にした民間宇宙旅行事業を打ち出し、「スペースシップ2」号の宇宙船を開発、来年に初商業飛行を予定していたという。

トラブルが起きたとみられるのはロケットエンジン。今回の試験飛行からロケット燃料の一部が変更され、改良型ロケットエンジンの初飛行だった。

原因は、高度約100キロの宇宙空間に到達するための推進力不足だったという。

この種類の宇宙船は、最大でパイロット2人と乗客6人を搭載することが可能で、すでに700人以上が1人当たり25万ドル(約2800万円)で席を予約しているという。日本からもすでに何人もエントリーしている。
今回の事故で商業飛行は大幅に遅れるものと見られる。死亡していることから、パラシュートも機能しなかったようだ。

<「スペースシップ2」と残骸>
   「スペースシップ2」と残骸


宇宙線「スペースシップ2」を乗せた「ホワイトナイト2」は、約1万8000ミリ上空まで上昇後、「スペースシップ2」を切り離す。
切り離された「スペースシップ2」は、ロケットエンジンを点火させ、一気に高度約100kmの宇宙空間へ上昇。6名の乗客は約5分間無重力を体験でき、丸い地球を眺めることができる。
単なる金持ちの道楽飛行。

<宇宙ステーションへの補給機・アンタレス・ロケット打上失敗>
10月28日、オービタル・サイエンシズ社のシグナス補給船運用3号機(Orb-3)を搭載したアンタレス・ロケットが打ち上げ失敗した。
原因はロケットエンジンの不具合だったが、このエンジン、ソビエト連邦が40年超前に使用していたロケットエンジンの未使用エンジンだったという。ソビエト崩壊で使用することもなく売りに出され、購入したものだという。当然、今風に改良はしたというが、40年前のロケットエンジンを使っていることからしても利益第一主義の民間株式会社の域を出ないことが確認されたしだい。
アメリカ政府は予算縮小から、新規スペースシャトル開発を断念、国際宇宙ステーション向けの食料補給や実験機器の宇宙ステーションへの補給運搬を、民間企業に委託しての今回の打ち上げ失敗となった。

[ 2014年11月 4日 ]
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