アイコン 第2ロッテワールド ソウル市不信露わ 自前で1ヶ月かけ再検査

韓国ロッテグループは、第2ロッテワールドの映画館、水族館に対する安全点検報告書を今月6日にソウル市に提出した。「問題が解決したので、営業再開を認めてもらいたい」という趣旨。
それを受け、ソウル市は国民安全処と共に約1ヶ月にわたり、これら施設に対する集中安全点検を実施することを決めた。
ソウル市は昨年10月、第2ロッテワールドの別館に当たるショッピングモール、映画館、水族館の営業を許可したが、昨年末に水族館から水が漏れ、映画館では「建物が揺れた」との来館者からの証言があったことから、12月16日に映画館と水族館の使用許可を取り消した。
ロッテ側は、専門家と共同調査を行い、見つかった問題を解決し、誤って伝えられた部分については訂正を行う内容の報告書をソウル市に提出した。

■映画館が揺れた?
 昨年12月10日、第2ロッテワールドの映画館が揺れたとして、来館者が避難する騒ぎがあった。メディアは「映画館が大きく揺れた」と報じた。
 大韓建築学会とロッテが調べた結果、当時最先端の「4Dシアター」でウーファー(低音スピーカー)を使用したところ、下の階の天井に吊るされていた映写機が細かく震動し、その映写機から投影された映像が大きく揺れたことが分かった。観客は映像が揺れたのを見て、映画館の建物が揺れたと思い、避難した。
 大韓建築学会の関係者は「映画館自体に問題があるわけではなかった」と。ロッテは「事故後4Dシアターのウーファースピーカーの下部に防振パッドを設置し、下の階の映写機を天井から分離した」と説明した。

■水族館の水漏れ
 昨年12月9日に第2ロッテワールドの水族館から水が漏れていると報じられた。水漏れが続けば大事故につながりかねないという不安が広がった。しかし、報道はやや誇張されたものだったというのがロッテと専門家の主張だ。
 水漏れによって、水族館の壁の一部が濡れたものの、これは外国の水族館でも一般的に起きるごく少量の水漏れであり、どこの水族館もこうした現象に恒常的に対応しているとの説明。
水族館を点検した国民安全処も「水族館の水槽のアクリルとコンクリート壁を接着する封水剤の工事に問題があったために水漏れが起きたものだが、コンクリート壁、アクリル板、封水剤それぞれの構造には大きな欠陥はなかった」との見方を示した。

■「低層部」との表現が誤解生む
 ロッテの報告書で、ソウル市が昨年10月2日「第2ロッテワールドの低層部の臨時使用を認めた」と発表した「低層部」という表現のために、使用許可が下りたショッピングモール、映画館、水族館が現在工事中の123階建て高層ビルの下部にあると市民が誤解を与えた。
そのため、ショッピングモール、映画館、水族館で起きた問題が、高層ビルの構造的問題によって引き起こされたのではないかという懸念も示された。
 しかし、それは事実とは異なる。
第2ロッテワールドは123階建て高層ビルの「ロッテワールドタワー」とアベニュエル館(9階建)、ショッピングモール館(12階建)、エンターテインメント館(12階建)で構成されているが、現在営業しているのはタワー以外の部分だ。
3つの別館はいずれも123階建ビルと20~80メートル離れている。

■外れたドア
 2月15日夜には、ショッピングモール1階にある出入り口でドアが傾き、男性客がドアにぶつかって転倒した。
昨年末には、正門のドア1枚が外れ、女性客が負傷した。
これについて、ロッテ側は「建物の構造的問題ではなく、接合部分の問題でドアが外れたもの。安全のためにドアの全面交換を進めている」と説明している。

■床の亀裂
 昨年10月にはエンターテインメント館5~6階のレストラン街で床材が割れているのが目撃された。昨年12月には駐車場でひびが見つかった。
韓国建築施工学会のハン・チョング元会長は「床を滑らかにするために床材を使用するが、温度変化で細かいひびができる。構造的問題ではないため、補修さえすれば特に問題はない」と指摘した。
以上、韓国紙報道参照

ロッテ側の調査報告書に対して、ソウル市が1ヶ月をかけて検査するとしており、ロッテ側の報告書をまともに信用していないことを浮き彫りにしている。

当初ロッテ側は、開館予定を昨年4月とも7月ともしていたが、123階建の工事に諸問題が発生したこともあり、ソウル市の営業開店許可は10月となった。この間、水族館の水漏れなどチェックなどいくらでもできていたはずだが・・・・、また店舗域の天井の亀裂、床の亀裂がそのほかの場所でも報告されていた・・・。
 ロッテ側は、中国人が押し寄せた春節に間に合わせることができなかった。物品の専門店街は営業継続されているが、1月の段階では1日当たりの客数は、店舗従業員数とほぼ同じの7000人前後と、主な客が第2ロッテのテナント従業員になっているほど閑古鳥が鳴き、テナントが悲鳴を上げていると韓国紙が報道していた。

  それでも勢いのよいロッテは、釜山市のセンタムシティに国際会議場とホテルの大規模施設を開設することで釜山市と協定を結んだと先般報道されていた。(同地にはセガサミも複合施設を開設すると発表している)
  第2ロッテワールドの施工会社はロッテ建設。
建築中の第2ロッテワールドタワーでは躯体コンクリでの亀裂や死亡事件、火災など発生、低層階建物の商業施設でもこうした問題を発生させており、また営業仲の当低層階建物内では、劇場が内装工事中、ここでも死亡事故を発生させていた。
ロッテ建設の現場管理能力・施工能力が問われている。

 

[ 2015年3月18日 ]
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