アイコン 韓国MERS サムスンソウル病院で17名 第2の感染源に 感染者数64名に

6日、9名の感染者が報告され感染者数は50名に達した。9名の内容は、サムスンソウル病院の患者5名、平沢聖母病院関係3名(医療スタッフ1名と患 者)、別の病院関係1名となっている。4日、サムスンソウル病院(ソウル市江南区逸院路81)の医師が感染したことが判明している。

7日、サムスンソウル病院で10名、平沢病院関係で3名、ほかの病院で1名の計14名が新たに感染したと発表された。累計感染者数64名、死亡者数5名。
また、隔離対象者についても7日午前5時時点、前日より495人増加し2,361人。うち、自宅隔離者数は2,142人、病院隔離者数は219人となっている。

17人の感染者を出したサムスンソウル病院は7日、記者会見を開き、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者を処置した院内の施設を出入りした患者や医療スタッフら計約890人を隔離対象とし、追跡調査していると明らかにした。

<病院名公表は当局のギブアップ宣言に等しい>
同時に、病院名発表について、これまで発表しない政府と発表を迫るソウル市や病院連盟とが対立を続ける中、政府は、サムスンソウル病院で一挙に10名の新たな感染者(累計17名)が発生したことに危機感を募らせたのか、これまでの感染者発生医療施設6病院と発症患者が感染者と判明する前に受診した医療施設18病院の計24病院を発表した。
こうした保健福祉部の発表は、もうコントロールできないとしたギブアップ宣言とも取れる。これまでの感染者が関係した24病院を公表した。
ただ、現在、これらの感染患者が、どこの医療施設に隔離されているのかは発表されていない。
(注意・MERSコロナウイルスの宿主以外での生存期間)
MERSコロナウイルスは、ヒト-ヒト感染の感染力が強くなる突然変異型ではないことが、韓国及び中国での遺伝子分析結果それぞれ判明している。だが、平沢聖母病院のウイルスは、患者がいなくなった10日後もウイルスが検出されている。病院内の環境もあろうが、長期間生き続け、体力の弱った人への感染が深刻化したようだ。

<5日・6日の経過>
<第2の感染源となってしまったサムスンソウル病院>
韓国当局が6月5日、感染確認から16日目に感染源病院が平沢聖母病院であると発表した。それも3次感染者が確認されたことを理由にしており、当病院関係の感染者が、当該期間に14ヶ所の病院にかかっており、追跡に困難をきし、感染者に関係した市民に情報提供を求めるためだった。
ほかの病院名は、まだ一切公表せず、病院間でも情報の共有化が図られていないため、患者を診察する医師や医療スタッフの感染確率を高める結果をもたらしている。当然、病院を転々とする患者も多く、病院内での感染を招いている。
ほかに大田市の病院でも感染者6人(全員3次感染者)が発生している。(この病院も今後感染源になる可能性がある。)

隔離対象者は韓国で1820名(5日現在)、中国で78名、香港で19名となっている。

サムスンソウル病院は1300床の大総合病院、救急医療も当然ある。全国から多くの患者が診察に訪れ、入院している。見舞い客も当然多い。
http://japanese.samsunghospital.com/main/japan.do

同病院関係では、これまでに医師1人を含む17名(6月7日現在)の感染者が出ている。もはや、国の医療システム全体がぐら付いていると言えよう。

<病院名公表予定を保健局が中止圧力>
(当局は、平沢聖母病院以外病院名を公表していないが、朝鮮日報が6月6日掲載した。当局はサムスンに気を使ってのことだろう。)
(大韓病院協会は6月5日、風評被害にあっている病院もあり、また診察する医師たちにも情報が届ないこと、不必要な心配を国民が強いられているとして、「病院名を公表」する記者会見を開催する予定であったが、事前に察知した保健福祉局から「公表するな」と何度も圧力をかけられ、公表しなかった)

また、朴大統領は5日、「もし地方自治体や関連機関が独自に解決しようとすれば、混乱を招くだけでなく、効果的に対応するうえでも役立たない」と述べ、こうした動きに圧力をかけた。(もう退陣しかなかろう)

なお、感染したサムスンソウル病院救急担当医師(38歳)が30日総会に出席したのは、1563名参加の「再建築組合総会」、31日は病院大講堂で行われたシンポジウムに参加していた。
香港の医師は月末、ソウルで病院主催の会合に出席、帰国後具合が悪くなり、隔離され検査を受けている。(香港当局にさえ、当局はサムスン病院についての感染情報を断っていた)

(韓国保健当局が病院名を公表しない中、聨合ニュースはサムスン病院の名を出さず、朝鮮日報が病院名を出していることは興味深い。韓国議会はセヌリ党朴政権の反主流派が牛耳っていることが影響しているようだが・・・。)

最低でも、直接患者と対峙する医師たちに対しては、保健システムのDURによって情報開示が求められよう。

<制御不能に陥りつつある>
3次感染者6名を出した大田市の病院などで、4次感染者が出てくれば、もう保健局での対応ではムリムリムリ、軍でも出動させない限り、収拾は付けられないだろう。

隔離対象者さえ、ゴルフに出かけるわ、村中を歩き回り多くの人と接して隔離対象者(その後、村全体を隔離閉鎖)、感染者の身内で具合が悪くとも隔離対象者にならず中国へ行くわ、すでに管理もできない領域に達しているようだ。

感染症対策の減圧室がある病室は韓国全土に120個室程度、感染者が64名(実59名)、病院に隔離されている感染の疑いが濃い人たちだけでも足りない。兵士も2名感染しており、軍病院には感染入院患者を見舞った軍人たちを隔離しており、隔離病棟・病室を持つ病院はすでにパニック状態となっている。

<日本も厳重な警戒ともしもの対策が必要>
日本も韓国に対して、感染の疑いの濃い人たちを隔離する施設の提供が求められようが、このような状況下、両国間で500万人超も行き来しており、日本でも保菌者がいつどこで現れ、発病するかもわからず、またいろいろな交通手段で行き来しており、そうした対応に日本の施設は日本独自で確保しておく必要がある。

特に、韓国とは、LCCも含め全国の主な空港のほとんどで往来しており、また、客船も対馬(厳原・比田勝)、福岡、下関、大阪で往来している。貿易も全国数多の貿易港が利用されている。
日本は、空・海の防疫体制の最大限の強化が求められる。
もしも発生し、感染が広がれば、生命の危機とともに、観光産業などは致命的な打撃を受けることになる。爆買も過去のものとなる。
 

[ 2015年6月 8日 ]
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