アイコン サムスンソウル病院閉めたらMERS感染収束か?

韓国№1の医療機関であるサムスンソウル病院、院長は感染症の世界的な権威者とされる。
5月20日に韓国で初めてMERS感染者が出たのも平沢聖母病院から転院してきた中東帰国者の患者を18日受け入れたサムスン病院だった。

感染防止に保健福祉部が指示を出したのは、平沢聖母病院入院時の患者に2m以内にいた接触者に限られた。当然、サムスン病院でもそうした2m以内接触者に対して隔離作業が行われたものと見られる。

ところが、感染が2m以上離れた病室や病棟の人たちに広がった。27日に平沢聖母病院から転院してきた入院患者が29日に感染が確認され、サムスン病院も27日~29日に救急治療室にいた当感染者と2m以内での接触者を隔離対象者とした。ところが、当病院で救急治療室にいた患者や医師・医療関係者・家族・訪問者へ急速に感染が瞬く間に広がった。

しかも、サムスン病院は2m以内接触者にこだわりつづけ、隔離対象者を限定したことから、さらに感染が拡大、隔離対象者にならなかった救急担当医師や医療スタッフ、大きな救急医療室の入院患者、一般外来訪問者、救急治療室のトイレを使用しただけの人、病院訪問者(家族・見舞い客ほかで感染が広がった。そうしたことから、感染隔離対象者は急激に増加していった。

6月10日ころになると、当病院皮膚科の医師が感染しているにもかかわらず(発症しなければわからない)、患者を診察し続けていたことや、救急治療室の患者搬送係の人が感染しているにもかかわらず、業務を続けていたことが発覚、これでは隔離対象者を見つけることだけでも無理難題、
当病院は13日午後、14日から24日までの間、外来患者の受け入れを一切中止すると発表した。

  感染源となってしまった当病院であるが、サムスングループから送り込まれてきた当病院経営陣の姿勢も問われるものとなっている。
保健福祉部は、病院名を明らかにしないことで逆に、国民を不安に陥れさせ続け、やっと7日(日)に感染者にかかわった病院名を公表するに至った。それまでサムスン病院で何が起こっているのか、救急・外来患者や見舞い客など知る由もなく訪れ、感染したり、何千人も隔離対象者になったりしてしまった。
19日現在で、サムスンソウル病院関係での感染者は82人に達している。

保健福祉部(省相当)は、感染の効果的な防止策は何もとらず、感染拡大の感染源病院となった平沢聖母病院やサムスンソウル病院の閉鎖も自主的なものであった。
5日の朴大統領や当局の発表からして、もしもWHOの調査団が9日からの調査に来なかった場合、7日の病院名公表もなかったかも知れず、感染拡大はもっと恐ろしいものになっていた可能性が高い。
今回もまた、リーダーシップの欠落が大統領の支持率を最低まで押し下げ、病院名を公表すると迫ったソウル市長は、次期大統領候補の一番手に躍り出た。

感染者166人のうち病院内感染164人。
病院別感染者は、平沢聖母病院36人、サムスン病院82人、大田大清病院13人、大田コンヤンデ病院11人、翰林大学東灘誠心病院6人など。
韓国MERS感染者推移
 
感染者
感染者計
死亡者
死亡者計
備考
6月20日
 
 
 
 
 
6月19日
1
166
1
24
 
6月18日
3
165
4
23
 
6月17日
8
162
0
19
 
6月16日
4
154
3
19
 
6月15日
5
150
1
16
 
6月14日
7
145
1
15
サムスン病院閉鎖
6月13日
12
138
1
14
 
6月12日
4
126
2
13
 
6月11日
14
122
1
10
 
6月10日
13
108
2
9
 
6月9日
8
95
1
7
 
6月8日
23
87
1
6
 
6月7日
14
64
1
5
 
6月6日
9
50
 
 
 
6月5日
5
41
2
4
 
6月4日
6
36
 
 
 
6月3日
5
30
 
 
 
6月2日
7
25
2
2
 
6月1日
3
18
 
 
 
5月31日
2
15
 
 
 
5月30日
4
12
 
 
 
5月29日
2
9
 
 
平沢聖母病院閉鎖
5月28日
2
7
 
 
 
5月27日
1
5
 
 
 
5月26日
1
4
 
 
 
5月22日
2
3
 
 
 
5月20日
1
1
 
 
聖母病院からサムスン病院に18日転院
 
[ 2015年6月20日 ]
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