VW倒産危機 違法排ガス問題 株価2日間で▲28%暴落
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米環境保護局(EPA)によって、VWが排ガス検査を不正・違法プログラムによってクリアしていたことが見出され、株価暴落、MAX制裁金2兆円超、48万2千台リコール、2009年~2015年のディーゼル車のほとんどが対象であることをVWは、その数が1100万台に達すると表明した。
米環境保護局による自動車排気ガス排出基準に合わせ、車両テストの際に、排気ガス排出抑制システムを作動させながら、通常走行時には抑制システムが作動しないようにエンジンのソフトウエアを設定していたことをVWはこれを認めた。通常走行時の排気ガスは基準の10-40倍に達するという。
VW(フォルクスワーゲン)は新機軸の「環境にやさしいディーゼル」というイメージを失墜させた。
EPAは問題のディーゼルエンジンを使用する「2016年型モデルの適格承認を拒否」し、VWは米国でのディーゼル車の販売を中断した。
VWの株価は21日、フランクフルト市場で暴落し、時価総額の約4分の1が失われた。22日も▲14.5%下落したが、23日は6.0%戻した。
VW株価 /DAX市場
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2015年
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ユーロ
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前日比
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22日/17日
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9月17日
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167.60
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-0.2%
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9月18日
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161.16
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-3.8%
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米発表
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9月21日
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134.50
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-16.5%
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9月22日
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115.00
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-14.5%
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-31.39%
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22日と18日と比較した場合は▲28.6%安
米環境保護庁(EPA) 18日、VWが2009年から2015年に米国で販売したディーゼル車48万2千台のリコール(回収・無償修理)を命令。対象車は約48万2千台で、最大180億ドル(約2兆1600億円)の制裁金が科される可能性があるほか、刑事訴追の公算が高い。
VWの優先株は一時、前週末比▲35%安の125.40ユーロまで売り込まれた。年初来下落率は▲43%に達し、時価総額は約154億ユーロ(約2兆900億円)吹き飛んだ。
マルティン・ウィンターコルン最高経営責任者(CEO)は20日、米EPAの調査に協力していることを明らかにするとともに、社外による調査も命じたと説明。社会の信頼を裏切って「大変に申し訳ない」と謝罪した。
VWは、8月までの累計で、米国市場では40万5202台を販売し、市場シェアは9位(3.5%)。アメリカでのVWのディーゼル車の販売は、同社の主力車のゴルフとジェッタについては(2014年の場合)約23%だとされている。
前期決算では株主資本は899.91億ユーロであったが、時価評価額はそれを大きく割り込み535.42億ユーロの価値しかない(為替136円として約7兆28百万円)。
VW 2014年12月期決算/百万ユーロ
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2014年12月期
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13/12期
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増減率
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総資産額
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351,209
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324,333
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8.29%
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株主資本額
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89,991
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87,733
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2.57%
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負債額
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261,020
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234,297
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11.41%
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売上高
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202,458
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197,007
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2.77%
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当期純利益
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10,847
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9,066
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19.64%
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9月22日時価総額
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53,542
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発行済株式総数
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295.09百万株
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[ 2015年9月24日 ]
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