1月29日 市場も一瞬迷ったマイナス金利 不動産セクター大幅上昇
株価指数が景気のバロメータと錯覚した日銀は、国会でも否定していたマイナス金利導入を決定したことを29日昼発表した。
突然の発表に市場は暴騰、しかしどう経済に影響するのかの不安から一転利食いに押され暴落、経済紙や市場関係者の見解から今度は暴騰となった。
118円台で推移していた対ドル円は121円台まで急伸、不動産株が軒並み上昇、証券や、鉱業株、銀行外の金融、建設寡婦などが平均5%以上も上昇した。
一方、唯一下がった銀行セクターは、マイナス金利により利益が損なわれるとの判断から一時▲7%下落したが、細目が公表され、当面、それほどの影響はないと見られ、▲1.99%下落まで戻した。
<マイナス金利で不動産・建設セクター大幅上昇>
今後株価はどうなるかは未知数であるが、円安に動いた以上、決算を控え、企業利益を押し上げ、金利低下により不動産が動く一方、円安チャンスとばかりに企業が持つ海外資産を処分して円に換金してくれば、3月にかけ円高となる可能性もある。
ただ、欧州委が3月金融緩和を行うとしており、黒田日銀丸も株価動向しだいでは更なる追加緩和、その次にはマイナス金利の拡大を行うと見られることから、こうした日銀政策が続く限り、当面、大きく円高に振れる可能性は小さいといえる。黒田氏の口先介入だけでも為替市場は乱高下するものと見られる。
これまで、超円安にかかわらず輸出数量は増えず(工場海外移転済)、企業利益も限界が見え(中国・東南アジア経済低迷)、賃金も国自らが主導しなければ企 業は上げず、企業の設備投資もままならず、企業主体の景気回復もGDPで最大の消費は伸びず、日銀は物価上昇率も先送りするばかりで信任を失いかけてい る。おまけに、円高・株安から投資家からもアベノミクスの限界論が出ていた。
アベノミクスが株価を景気指数と見る限り、今後とも株価下落局面では黒田日銀丸がどうにかしてくれるものと見られ、投資家の日銀黒田丸に寄せる期待は増すばかりとなった。
<円安は米GDPの落ち込みにもあった>
ドルが急伸し、対円で6週間ぶりの高値に上昇した。日銀のマイナス金利導入決定に加え、昨年第4・四半期の米国内総生産(GDP)速報値が、年率換算で前期比0.7%増と、2.0%増の第3・四半期から急減速し、当面利上げは遠のいたことによるドル買いにもあった。
値動きが大きくなったのは、日銀の決定が予想外だったためで、ドル資産への資金流入が加速したことによるものと見られている。
ドル/円JPY=は米GDP統計の発表後、一時2.4%高の121.68円に上昇。昨年12月18日以来の高値をつけた。直近では121.33円。
1月29日の株価
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価格・指数
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前日比
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前日比
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NYダウ(1月28日)
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終値 $
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16,069.64
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125.18
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0.79%
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NYダウ(1月29日)
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終値 $
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16,466.30
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396.66
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2.47%
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最高
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16,486.30
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最低
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16,090.26
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日経平均(1月28日)
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終値 \
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17,041.45
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-122.47
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-0.71%
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日経平均(1月29日)
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終値 \
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17,518.30
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476.85
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2.80%
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最高
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17,638.93
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最低
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16,767.09
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上海総合指数(1月29日)
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指数
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2,737.60
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81.93
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3.08%
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最近ピーク2015.6.12日5,166ポイント
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対ドル円(米時間)
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121.13
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対ユーロ円(米時間)
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131.36
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原油WTI先物(米時間)
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33.76
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最高
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34.41
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最低
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32.66
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SGX日経平均(日本時間)
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17,785.00
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90高
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