アイコン 続、中国ハードランディングの懸念 IMF290兆円を問題視 

スポンサード リンク
 

前回は地方政府債のLGFV債16兆元(約244兆円)を取り上げたが、今 回は、もう騒がれなくなった中国のシャドーバンキング問題を取り上げる。IMFは、シャドーバンキングの残高は約290兆円としており、米国のサブプライ ムローン問題と同じ様な内容で、しかも規模や関連先への影響が大きいと指摘している。

国際通貨基金(IMF)は8月12日公表した スタッフ報告で、中国のシャドーバンキング(影の銀行)関連の19兆元(約290兆円/2.85兆ドル)に上る信用商品について、企業向け融資と比べハイ リスクで、デフォルト(債務不履行)に陥れば流動性ショックにつながる可能性があるとの見方を示した。
  スタッフのジョン・カパルソ、カイ・ヤン両氏はこの報告で、こうした投資商品は、信託・証券会社等により仕組みが決められ、株式もしくはローンなどの債務を基にしていると説明している。
ローンは、段階的な損出しが可能だが、シャドーバンキング商品がデフォルトすればリスク回避のきっかけになり得、こうした動きは対応が難しいと分析している。

報告によると、金融機関の融資とは異なり、
「ハイリスク」商品は利回り11~14%、
これに対しローンの金利は6%、
債券は3~4%。
こうした商品は「非標準的なクレジット資産」に基づいているため、最低レベルのクオリティーになっているという。

IMFが公表した別の文書では「非標準的なクレジット資産」への銀行のエクスポージャー(=リスクの度合い)が大きな懸念だとの中国の銀行監督当局の認識が引用され、すでに一般的な融資より厚めの引き当てを義務付ける動きがなされているとしている。

中国の債務残高は2015年末で26兆56百億ドル(約2,682兆円/101円)、
内訳は、
(非金融)企業が、174,423億ドル(66.9%)、
一般政府 45,589億ドル(17.5%)、
家計40,735億ドル(15.6%)
となっている。
好業績の企業が利用することはなく、過剰生産、値下がり、赤字に陥っている構造不況業種などが利用している点を考慮すれば、非常に危険な存在だ。

0815_02.jpg

[ 2016年8月15日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ