国交省は３１日、７月の住宅着工戸数状況を次のとおり発表した。

１．総戸数
○新設住宅着工戸数は85,208戸。・前年同月比8.9％増，先月の減少から再びの増加。
○新設住宅着工床面積は6,918千㎡。・前年同月比6.2％増，先月の減少から再びの増加。
○季節調整済年率換算値では1,005千戸。・前月比0.1％増，先月の減少から再びの増加。

２．利用関係別戸数
①注文住宅（持家）
○注文住宅は26,910戸（前年同月比6.0％増，6ヶ月連続増）

②賃貸住宅（貸家、アパート、賃貸マンション）
○貸家は37,745戸（前年同月比11.1％増，9ヶ月連続増）

③分譲住宅
○分譲住宅は19,897戸（前年同月比9.1％増，先月の減少から再びの増加）
・分譲マンションは7,863戸（同5.9％増，3ヶ月ぶり増加）
・分譲戸建住宅は11,863戸（同12.1％増，9ヶ月連続増）

３．地域別戸数
○首都圏
総戸数（前年同月比5.5％増）、注文住宅（同2.2％増）、賃貸住宅（同9.3％増）、分譲住宅（同5.7％増）、うち分譲マンション（同▲1.7％減），うち分譲戸建住宅（同11.5％増）
首都圏の分譲マンションは冴えない着工数となっている。

○中部圏
総戸数（前年同月比1.8％増）、注文住宅（同5.6％増）、賃貸住宅（同3.8％増），分譲住宅（同▲9.2％減）、うち分譲マンション（同▲36.4％減），うち分譲戸建住宅（同8.0％増）

○近畿圏
総戸数（前年同月比27.6％増）、注文住宅（同10.6％増）、賃貸住宅（同33.6％増）、分譲住宅（同35.6％増）、分譲うちマンション（同75.8％増），うち分譲戸建住宅（同8.0％増）
調子に乗るとイケイケドンドンの大阪人の性格を現したような大増加になっている。

○その他地域
総戸数（前年同月比7.8％増）、注文住宅（同6.6％増），賃貸住宅（同7.7％増），分譲住宅（同6.2％増）、うち分譲マンション（同▲10.7％減），うち一戸建住宅（同18.1％増）
以上、

昨年７月から再度上昇している賃貸マンションの着工戸数、今年２月のマイナス金利導入からさらにヒートアップしているが、東京都ではすでに供給過多で需給バランスが崩れ、７月の住宅賃料が値下がりしている。金融庁でも（マイナス金利下、ほかに貸付先もなく）金融機関がこうした分野への大量貸付について、バブル崩壊時の問題の再来にならないか注視するほど、すでに問題となりつつある。