アイコン マースク  第3・四半期コンテナ部門赤字  韓進海運を潰した世界最大の海運会社

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1104_03.jpgデンマークの世界最大のコンテナ船会社であるAPモラー・マースクが第3・四半期決算を発表した。
純利益は市場予想を▲44%下回る4億3,800万ドルだった。市場予想は4億9,000万ドルだった。
コンテナ船部門の純損益は▲1億1,600万ドルの赤字。市場予想は1億7,400万ドルの黒字だった。
通期の業績については、実質ベースで大幅な減益になる見通しを据え置いている。
なお、第2・四半期決算は純利益が1億0,100万ドルにとどまり、アナリスト予想平均の1億9,600万ドルを大幅に下回っていた。
以上、

マースクは所有する巨大コンテナ船を武器に価格戦争を仕掛けており、ほかのコンテナ船会社は連れて低価格競争に巻き込まれ、韓国の韓進海運は経営破たん、日本の3大商船もコンテナ船部門を切り離して統合することを決定した。
マースクの巨大コンテナ船を建造したのは韓国の造船会社、なんと皮肉なことなのだろうか。

世界経済が回復しない限り、船舶の物流量が増加することはありえず、一方、リーマンショック後発注をかけた巨大コンタナ船は、韓国でまだ建造され続けており、物流量が増加しない中、船腹量は今後も多くなるばかり。

日本の3大商船がコンテナ船を統合しコスト低減を図ったところで、価格競争に打ち勝つことができるかは不明。今後、燃料も今までとは異なり、一段高い45~55ドル(WTI)で推移するものと思われ、コスト増、運賃安が続く。
さらに、中国は懐がいくら深いとはいえ、景気梃入れ策の金利低下、規制緩和で再び不動産バブルが過度に進んでおり、バブルが爆発する危険性もある。

世界の3大経済圏、北米・欧州・中国であり、米国の景気はエネルギー革命でこれまで回復してきたが、最近は鈍化しており、自動車販売台数も3ヶ月連続して前年比でマイナスとなっている。12月には金利も上がる米国の経済まで低迷が明らかになった場合、さらに世界の物流量は低迷することになる。
中国・欧州の低迷は周知のとおり。欧州経済のリーダーであり、ユーロ安でこれまで大儲けして、ユーロ圏を牽引してきたドイツも、ドイツ銀行が経営破綻の危機にあるなど不安定になってきている。
ロシアや中東などの産油国やブラジルなどの資源国も原油安や資源安から貿易物流量が大幅に減少している。

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[ 2016年11月 4日 ]

 

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