文大統領は2017年5つきに大統領に就任、その12月に中国へ国賓訪問するため同年10月末、中国に対して3不の誓いを表明して、①米国のMD(ミサイル防衛統合システム)に加盟しない、②日本とは(軍事)同盟関係に発展させない、③THAADの追加配備はしないという主権放棄の誓いを行った。北朝鮮が弾道ミサイルを乱発し、核実験を行う最中であった。
「3不の誓い」に対して王毅外相から韓国は態度で示せと言われ、11月の米要請の日米韓軍による米空母3隻による合同演習を韓国側が拒否、米韓だけで実施した。

それを見た中国側は喜び国賓訪問をOKとした。ただ3泊4日の国賓訪問ではまともな対応はしてもらえず、国賓の証としての晩餐会と高官の2回だけの政府関係者との食事で終わり、後は一人飯だった。THAAD制裁解除も気泡に帰した。
 そして、現在、元宗主国の中国の習国家主席の訪韓を待ち望み、それも早期実現で具体化してきている(中国は激変する米国との関係にあり、米国と軍事同盟国の関係にある韓国文政権を様子見している)。
そうした韓国にあり、

米国は、中国の第5世代移動通信システム(5G)ネットワーク通信大手、華為技術(ファーウェイ)に対する強力な制裁に出る中、ポンペオ米国務長官が公開的に韓国の「脱ファーウェイ」を要請したと韓国紙が報じている。

米国が、中国通信装備会社を排除するシステムを構築しているとし、これに参加する国に韓国を言及した。

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ポンペオ長官は15日、米シンクタンク「大西洋評議会」とのテレビ対談で、「米国は信頼できる通信会社を通じてのみ(海外駐在の)米国大使館から情報が入ってくることができると全世界に明らかにした状況」とし、「韓国、オーストラリア、日本、インドの同盟および友好国と共に(中国企業を排除した通信)システムを構築している。
(4ヶ国)皆(中国の)脅威に対する共通した理解を持つ国だ」と強調した。
米国は4月、5G通信網からファーウェイなどを排除する戦略を「クリーンパス(Clean Path)」と名づけた。
ポンペオ長官の発言は、韓国も米大使館のセキュリティのためにファーウェイを排除した通信ネットワークを提供するという意味。

韓国政府は、ファーウェイ・ボイコットについて明確な立場を明らかにしていないが、既成事実とし、「クリーンパス」参加を迫った。

米国務省は9月に入って、韓国に対し「クリーンパス」への参加を強く求めている。
9月10日に開かれた第5回米韓情報通信技術(ICT)政策フォーラムでも、米国務省が科学技術情報通信部に「クリーンパス」政策基調を説明した。

米国がファーウェイ排除など「反中戦線」に韓国の参加を強く求めているにもかかわらず、韓国政府が「戦略的曖昧性」を固守している。
康京和外交部長官は9月15日、対政府質疑でも「国家と政府次元での(反中連帯参加の)決定が必要な時ではない」とだけ答えた。

ポンペオ長官はテレビ対談で、非核化交渉に向けて「北朝鮮とも努力している」とし、「私は楽観的だ。表向きは静かでも、多くの作業が進行している」とも明らかにした。
11月の米大統領選を控え、米朝間の水面下の意思疎通が行われているとみられる。

北朝鮮は米中対立激化の中、中国に強く密着している。
北朝鮮の労働新聞は16日、金正恩朝鮮労働党委員長が14日、中国の習近平国家主席に返信を送り、「両国の戦略的選択である中朝親善を新たに高い段階に強化・発展させるためにあらゆる努力を尽くす」と明らかにしたと伝えた。
これに先立ち、習氏は正恩氏に北朝鮮政権樹立72周年を祝う書信を送っていた。
以上、韓国紙参考

韓国政府が「グリーパス」に参加すれば、習国家主席の訪韓はないだろう。
しかし、実質的にファーウェイに対する納品は米制裁の関係で韓国勢(サムスン電子+サムスンディスプレイ+SKハイニックス+LGディスプレイ)は9月14日までに打ち切っている。
米・韓・日・台の半導体等製造品やソフトがなくなれば、ファーウェイは5G中継機器もスマホも製造できなくなる。まだ、中国の半導体の設計技術も製造技術も1世代2世代前が最高で、精密度のナノも2桁が最高、半導体設計技術もまだこれからといえる。
その中国の中核をなしているがファーウェイであり、半導体製造の養成機関の役割も果たしている。5Gでも世界特許の半数をファーウェイが有しており、今後、5Gが本格普及すれば特許問題が持ち上がることだろう。中国はAIについても早くから養成学校を各地に作り、アルゴリズムの開発に優れ、その利用応用力に強みを有している。

米国も中国の習近平国家主席が、あからさまな覇権主義を採らなかったら、こうした事態には至っていないだろう。
しかし、米国と対立している国のほとんどに中国の影があり、また、世界中の国々を借金の漬物国にし、借金返済を軽減するという口実により港湾を開発して99年間借用、何れ軍港にする算段と見て米国を苛立たせている。
それも米国に近いパナマ運河近郊のマルガリータ島港の運営権を99年間、中国企業が取得しているが実質、中国政府が取得しているのも同じ。そして中米の太平洋に面するエルサルバドルへ公共建物を無償援助し、次に港湾開発も行おうとしている。当然、大規模改修工事を行い、半分を99年間借用する算段だと見られる。
世界中で行っているこうしたやり方は、当然、米国にとっては軍事的にも当然油断できないものになっている。
そのため、「貿易黒字を減らせ」から「公海の南シナ海を領有主張するな」~「人権侵害するな」まで、幅広く中国を力で制裁する動きを取っている。
まさに米中は覇権戦争に突入している。
そうした一コマの米国による「クリーンパス」である。