気になる欧州 本年のユーロ圏GDP▲0.4%に下方修正
EU=ヨーロッパ連合は3日、域内の経済見通しを発表し、今年のユーロ圏のGDP=域内 総生産の成長率は、昨年に比し▲0.4%減とし、今年2月に発表した予想から-0.1ポイント下方修正した。これは、財政緊縮策の影響で投資や個人消費が 落ち込み、景気の回復が遅れているため。
ユーロ圏の成長率は、昨年▲0.6%と3年ぶりにマイナス成長に転じており、2年連続してマイナス成長が続く見通し。
国別では、EUなどから支援を受けることになったキプロスで▲8.7%と大幅な落ち込みが予想されるのをはじめ、ユーロ圏で2番目の経済規模を持つフランスでも▲0.1%となるなど、17ヶ国のうち8ヶ国でマイナス成長が予想されている。
また、1999年のユーロ導入以来最悪の状態が続いている雇用情勢はさらに悪化し、今年の失業率はスペインやギリシャで27%に上って、ユーロ圏全体では12.2%にまで悪化すると予想されている。
ユーロ圏の財政問題国では、金融機関が不良債権処理で行き詰っているなか=国の財政問題、財政の健全化も必要であろうが、緊縮財政ばかりでは、負のスパイラル現象から抜け出すのは容易なことではない。最近ではIMFや鋼鉄のメルケル独首相も柔軟姿勢に変化してきており、消費拡大・雇用創出・失業率低下が課題としている。
こうした負の連鎖は中国や韓国の経済を襲っており、日本も影響を受けている。
名目GDP 世界ランキング 2012年
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順位
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国名
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国内総生産/億ドル
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1
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アメリカ
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150,940
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2
|
中国
|
72,981
|
3
|
日本
|
72,981
|
4
|
ドイツ
|
35,706
|
5
|
フランス
|
27,730
|
6
|
ブラジル
|
24,767
|
7
|
イギリス
|
24,316
|
8
|
イタリア
|
21,948
|
9
|
ロシア
|
18,578
|
10
|
インド
|
18,480
|
11
|
カナダ
|
17,361
|
12
|
スペイン
|
14,908
|
13
|
オーストラリア
|
13,718
|
14
|
メキシコ
|
11,553
|
15
|
韓国
|
11,162
|
16
|
インドネシア
|
8,468
|
17
|
オランダ
|
8,363
|
18
|
トルコ
|
7,731
|
19
|
スイス
|
6,357
|
20
|
サウジアラビア
|
5,768
|
・20位以内のユーロ国5国合計のGDPは108,655億ドルと巨大市場
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[ 2013年5月 7日 ]
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