アイコン 阿蘇に異変か 九州の山もおかしくなって来た 普賢・新燃・桜島  

気象庁は(2013年9月)25日、23日夜から火山性地震の回数が増加している熊本県の阿蘇山の噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げた。今後、噴火が発生する恐れがあるとしている。
また、阿蘇市、南阿蘇村の火口周辺約1キロの範囲内では、飛んでくる大きな噴石に警戒が必要としている。 気象庁による25日の現地調査では、火山ガスの二酸化硫黄の放出量も多い状態だったという。

<阿蘇山>
阿蘇山は、噴火→噴火の沈静化→カルデラ湖形成→カルデラ湖の消失→噴火孔の形成→噴火孔の赤熱現象→噴火を長い間、繰り返している。
 阿蘇山は、30万年前~9万年前に発生した4回の巨大カルデラ噴火により阿蘇カルデラを形成している。9万年前の巨大カルデラ噴火による噴出物は600km³(ほぼ富士山の山体全部の大きさ)以上に達し、火砕流は九州の半分を覆ったと推定されている。
大爆発は、その後記録されていないが、山並や九重の草原地帯は9万年前の大爆発による溶岩および火山灰で覆われ、高原の平地では草原の状態が続いている。
小爆発を繰り返しているが、最近の記録では、
1958年6月24日、突然の噴火により休憩所や土木事務所が倒壊し死者12人
1979年9月6日、阿蘇第一火口が爆発。死者3人・負傷者11人
大観峰から阿蘇のカルデラ=阿蘇盆地を見たら、その大きさが実感できる。

東日本大震災の地震は、中部以西で、長野県北部(震度6強)や富士山南山麓(震度6強)の余震をもたらした。中央構造帯上では、神戸地震で傷付いたの淡路島へ飛び火、4月の震度6弱の地震となった。
中央構造帯は、糸魚川-天竜川のフォッサマグマ(中央陥没地帯)から分かれて西日本・九州へ至る。中央構造帯はプレートではなく、地層のズレであるが、国土の形成過程で巨大なズレが生じたものと見られ、そのズレが構造線上で刺激しあうことになる。
九州では、その中央構造線上に、大分の別府温泉街があり、熊本の阿蘇山があり、鹿児島の川内原発のある不知火海へ至っている。
東日本大地震後、新燃岳が爆発し、8月8日には桜島が5千メートルの高さまで噴煙を上げる爆発を起こした。東日本大地震と直接的な関係はないだろうが、九州の火山も活動期に入っている。そうした中、阿蘇山で火山性微動が続いている。

<最近の九州の山>
1、 雲仙普賢岳(平成3年の大火砕流)
長崎・千々石カルデラ(湾となっている)の外輪山となる雲仙岳群(3岳)にある普賢岳。
(1)1792年5月21日大爆発、山体が崩壊し有明海へ、対岸の肥後へ大津波が押し寄せ1万5千人以上が死亡または行方不明になった記録されている。
(2)1991年6月3日の大火砕流により、火山研究学者や報道・消防関係者など43名が火砕流に飲み込まれた。

2、新燃岳 平成23年1月噴火
鹿児島-宮崎県にまたがる活火山群の霧島連山に位置する新燃岳
(1)1716年3月11日(正徳6年2月18日)、大音響とともに水蒸気爆発が発生し、黒煙が高さ3,000mに達し、同年11月9日(享保元年9月26日)夜半から再び噴火が始まった。享保噴火といわれ、翌年3月まで噴火は続き、ふもとに大きな被害をもたらした。
(2)その後、明和噴火(1771年)、文政噴火(1822年)、昭和噴火(1959年)と噴火が続いている。
(3)平成噴火、平成23年(2011年)1月から6月まで噴火が続いた。

3、桜島の噴火 8月8日高さ5千メートルまで噴煙上げる
(1) 約2万9千年前、姶良カルデラで発生した入戸火砕流と姶良Tn火山灰の噴出を伴う巨大噴火(姶良大噴火)によって現在の鹿児島湾の形が出来上がったとされる。
(2)文明大噴火(1468年)、安永大噴火(1779年)、大正大噴火(1914年、溶岩流で大隅半島と地続きとなった)
(3)昭和噴火(1935年~1946年)
(4)平成噴火、南岳噴火期(1955年~2006年)、昭和火口噴火期(2006年~)、最近では小爆発を繰り返し、2013年8月8日、昭和火口から噴煙が5千mの高さに立ち上る爆発が起こった。

その他、鹿児島・種子島の北東にある硫黄島は、6300年前、鬼界アカホヤ火山灰で知られる破局大噴火があり、溶岩は海を渡り鹿児島県まで到達、鹿児島域を破壊したとされている。
最近では2006年まで噴火活動が見られたが、その後、沈静化している。ただ、現在も地震の発生頻度は高い。また、近海では海底火山の爆発による海域の変色も見られている。

火山活動

[ 2013年9月26日 ]
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